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[イベント] マイケル・ポーター教授の講演

 今日は、急遽友人から招待枠に空きが出たので行かないかと誘われ、法政大学経営学部創設50周年記念事業のひとつである、マイケル・ポーター教授特別講演会「企業戦略 -新たな知見- ( Company Strategy: The New Learning )」を聞きに行ってきました。

 マイケル・ポーター教授と言えば、競争戦略などの経営理論で超有名なので、ご存知の方も多いと思います。私は大学では経済学を専攻していたので、学生時代はポーター教授のことも競争戦略の理論も知りませんでした。当時は、サミュエルソンの「経済学」なんかが経済学科の学生にとってのバイブルだったりして、どちらかと言うとマクロ経済学への関心が高かったように思います。
 その後、広告会社に就職してマーケティングなんかを学ぶようになって、初めてマイケル・ポーター教授の名前を知りました。で、同行した友人とも話していたのですが、私たちの中では教科書に出てくるシュンペーターとか、経営学の始祖ドラッカーとかと同じようなイメージで、失礼ながら「マイケル・ポーターってまだ生きてたんだ」くらいの感じで「過去の人」的な位置づけになっていました。
 しかし、実際のポーター教授はとてもお若く(事実私と一回りも違いません)、今回の講演を聞いて、過去の偉業に胡座をかくことなくまだまだ進化を続けている教授に対して、あらためて尊敬の念を抱きました。そうそう、ポーター先生はTwitterのアカウントもお持ちです。やはり優れた人というのは、いくつになっても探究心旺盛で進化をし続けるんでしょうね。

 さて、前おきはこのくらいにして、ポーター教授の講演の中身について触れておきたいと思います。体系的な要約ではなく、いつものように私が気になったポイントを列挙して、ショートコメントをつけていく形でレポートします。

  • 今求められる競争戦略
    -「競合と同じ土俵でBESTを目指すのではなく、UNIQUEなポジションをとることで、ゼロサムゲームから脱却し新たな利益を生む事ができる」
    ⇒「勝ち組、負け組」の時代は終わってる。UNIQUEポジションっていうのは、言い換えればブランドによる差別化が必要ということでもあるのかな。
  • 「戦略」についての誤解
    -戦略とは、特定の一連の行動を指す以上のものだ
    -戦略とは、大志や野望といったものともちがう
    -戦略とは、ビジョンと同じでもない
    ⇒たしかに「戦略」ってよく「戦術」や「ビジョン」と混同されるよね
  • 並外れた成果を達成するためには?
    -効率を重視してベストプラクティスを追求したところで、同じ事を「better」にやっているにすぎない
    -戦略的ポジショニングによるUNIQUEさとは、(今までとは)異なるニーズにマッチするように、異なるやり方でやるということ
    ⇒今まで何回も言ってきているけど、過去のベストプラクティスに学んでも、結局はそれを大きく超える事はできないのに、なぜみんな(特に日本企業は)こだわるんだろう。カイゼンは所詮改善であってイノベーションを生まないのだ。
  • トレードオフ
    -万人を満足させようというのは戦略とは言えない。何を「しない」かをはっきりさせることも重要だ
    -その商品は一部の顧客をがっかりさせるかもしれないが、中心顧客に対しては極度の満足を提供できる。それが戦略だ。
    ⇒まさにそうのとおりです。だからFMCGメーカーが価格競争で疲弊している。こんな状況だからこそ、中小企業ブランドが育つチャンスもあるのだと思います。IKEAの例が面白かったのですが、機会があればセミナーのときにでもお話しします。
  • 正しい「戦略」を考える際の落とし穴
    -「戦略」を正しく理解していない(誤解)
    -昔ながらの業界の常識・知恵
    -顧客(の要望を満たすことは戦略ではない)
    -不適切な目標設定、成果測定法
    -意見の一致(コンセンサス)を追求する
    -株主を喜ばせようとする
    ⇒いろいろありますねぇ、落とし穴。どれも陥りやすい罠です。要するに近視眼的になってはいけないし、経営者のリーダーシップが求められるということだと思います。
  • CSRについて
    -外部圧力(国の政策的なものとか)は企業にとって悪いとばかりは言えない。上手に社会との関係を構築して競争優位に結びつける企業もあるし、制限のある中で利益を生み出そうと努力するところにイノベーションが生まれることもよくある。
    ⇒こういう発想の転換は重要ですね。鳩山さんのマイナス25%宣言も、産業界は反発するばかりではなく、イノベーションを起こすチャンスととらえて、日本の民間企業パワーを見せて欲しいものです。

 以上ざっと、関心を持ったところだけをつまんだのですが、ポーター教授の講演は150分に及ぶもので、ほんとうに貴重なお話をうかがえて満足しました。

 全体的な感想は、UNIQUEとかトレードオフとかの話を聞いていると、ブルーオーシャン戦略とも近いように思いました。また、最近ずっとセミナー等で私が言っていることも、方向性としては間違っていないようだと確認できたので、その点も収穫でした。今後のセミナーでは、もしかしたら「かのマイケル・ポーター教授もおっしゃっています・・・」なんて喋ったりして(笑)

 

[イベント] リッツ・カールトン東京でセミナー

 今夜は、ラーニングエッジ主催の「Legendary Service at The Ritz-Carlton, Essence」というセミナーに参加してきました。きのう(16日)1-dayセミナーとして開催された、リッツ・カールトンの伝説のサービスの秘密を、グループの教育担当副社長であるダイアナ・オレック氏が直接伝えるセミナーのダイジェスト版です。ダイジェスト版といっても、会場はリッツ・カールトン東京のボールルームで、講師もダイアナ・オレック氏ご本人ということで、かなり質の高いセミナーでした。

 セミナーの詳しい内容は、守秘義務を課せられていてここではお話できませんが、とても内容の濃いものであったことは間違いありません。ブランドコミュニケーションで最も重要な「顧客とのすばらしい体験の共有」について、このような大きな組織の中でしっかりと実現させているという事実は、ほんとうにすごいことだと思います。

 せっかくのリッツ・カールトン東京におけるセミナーでしたので、ディナーつきのプレミアム席を申し込み、実際にレジェンダリー・サービスを体験してみることにしました。
 とても落ち着ける空間と、決して過剰ではない心地よいサービスで、すてきなディナータイムを過ごす事ができました。宴会用のコースディナーということで、実は料理にはそれほど期待をしていなかったのですが、食材も調理も期待を大きく上回る内容でした。サーブされたワインは、白がラングドック(VdP d'Oc)のシャルドネ、赤がACボルドーで、両方とも料理に負けることのない十分なクオリティでした。
 まあ、贅沢を言わせてもらえば、ビールに関しては銘柄を尋ねて欲しかったのと、グラスにまだ結構残っているところへ注ぎ足さないで欲しかったというのはありますが、レストランではないので仕方ないでしょうかね。

 いずれにしても、ホテルのスタッフの方々が、皆楽しそうに仕事をされていたというのがとても印象的でした。ただ、日本人は思ってもなかなか表に出さない人が多いから、サービスも難しいだろうなと思ったのですが、そこは日本人どうしであれば言わずとも気づくことができるのかもしれませんね。

[イベント] PTPの広報セミナー

 先週金曜日、デジタルマーケティングNEXT2009の後、あのスーパー全録マシンSPIDER PROを作っているPTPさんの広報セミナーに行ってきました。

 タイトルは「広報のための情報漏洩対応ケーススタディ〜マネジャーが直面するジレンマ〜」で、講師は山見インテグレーター代表取締役の山見博康氏でした。

 ケースとしてアリコジャパンの顧客情報漏洩事件を取り上げ、実際に出されたプレスリリースと、その後の新聞・TVでの報道を見比べて、適切な広報対応がいかに重要かということを検証していきました。
 具体的な内容については触れませんが、企業で不祥事が起きた際の広報対応の難しさと影響の大きさを、あらためて感じたセミナーでした。

 つい最近までは、新聞・雑誌等の活字メディアでの報道は検証できても、すべてのTV報道を追いかけることは非常に面倒でした。しかし、SPIDER PROの出現によって新聞・雑誌と同じように、あるいはそれ以上に簡単に報道内容を検証できるようになったのは、特に広報マンにとってはとてもありがたいことです。

 当社のサービスのひとつでもある、ブランドモニターに関してもSPIDER PROは強い味方になってくれそうです。昨年夏に、試用機を使わせていただいて、ぜひ導入したいと思っていたのですが、リーマンショック以降の業績悪化で見送らざるを得ない状況でした。本格的なブランドモニターの要望がどこかのクライアントからあれば、今度こそ導入に踏み切ろうと考えています。ほんとにSPIDER PROは、活用方法が無限にあるスゴいツールです。

[イベント] 個人事業研究会11月定例会

 今日は、六本木ライブラリー・メンバーズコミュニティ個人事業研究会の定例会でした。今回は以前のエントリーにも書いたとおり、ビジネス書作家の夏川賀央さんをお招きしてのトーク&ディスカッションという形ですすめました。

 夏川さんのトークは『なぜ、ビジネス書を読んでも「仕事ができる人」になれないのか?』というテーマで話していただきました。

  1. 勉強の成果が仕事につながらないのはなぜか?
  2. 「いちばん勉強できる場所」は一体どこだろう?
  3. 「エキスパート」な勉強をしていますか?
  4. どうすれば「勉強して成長する人」になれるのか?

という4つの疑問を解いていく形で、とても有意義なお話をうかがうことができました。

 続いて、参加者全員にひとりずつ現在の仕事と自分なりの勉強法についてコメントをしてもらい、夏川さんへの質問も含め個人事業を営む上での有効な勉強法についてディスカッションをしました。

 定例会終了後に、数名のメンバーと夏川さんを囲んで懇親会を行い、さらに深くいろいろと議論をさせていただき、とても充実した会となりました。

 夏川さん、そしてご参加のみなさん、ありがとうございました。

夏川 賀央: なぜ、ビジネス書を読んでも「仕事ができる人」になれないのか?―逆転発想で効率的に成果を上げる勉強術

夏川 賀央: なぜ、ビジネス書を読んでも「仕事ができる人」になれないのか?―逆転発想で効率的に成果を上げる勉強術

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[雑話] 禁煙ビジネスってどうよ?

 タバコは百害あって一利なし、やめたいのだけどうまくいかない。そういう方は多くいらっしゃるのではないでしょうか。今回は友人の新刊PRを兼ねて、禁煙ビジネスについて少し考えてみようと思います。

 今回ご紹介する書籍は、山崎裕介さんの新刊「あなたも30分でタバコがやめられる!」です。山崎さんと私は、創業期に同じシェアオフィスに席をもって仕事をしていた仲間です。山崎さんは「BLIC禁煙セミナー」という道具や薬を使わずに簡単にタバコをやめるためのセミナーを開催する禁煙ビジネスをなさっているのですが、なんとセミナー参加者の禁煙成功率は95%以上というすごい実績を誇っています。もし禁煙できなかったらセミナー代全額返金保証というのも自信の表れだと思います。しかしながら、実際にセミナーに参加するとなると時間や場所の制約があって、誰でも気軽にというわけにはいかないのが現実です。そこで、以前から私も山崎さんに「DVDを作ってみたら?」とか「本を書いてみたら?」とか言っていたのですが、山崎さんは「DVDや本を買った方が、セミナー受講者と同じように禁煙に成功するかどうか検証をしてみないと出すわけには行かない。」と慎重な態度でした。そんな山崎さんが満を持して出版された本ですから、きっと素晴らしいものだと思います。

 と、こんなふうに書くと「オマエは読んでないのか?」と言われそうですが、私自身はもうタバコをやめてから四半世紀になるので、今では完全な非喫煙者です。が、実はタバコをやめた当時は一日2箱くらい吸うヘビースモーカーでした。それにもかかわらず、全く苦労なく面白いくらいスパっとタバコをやめられたという経験があります。そのことを山崎さんにお話したら、「そうなんですよ、そういうことなんです。禁煙するのに医者も薬も根性も必要ないんです。ただ少しだけ気持ちの持ち方、タバコに対する考え方を変えるだけで無理なく簡単にやめられるんです。」と言われたんです。自分は特に何も考えずに自然にやめられてしまったのですが、その心理変化のプロセスを体系化して、成功率95%のセミナーにしてしまった山崎さんはスゴイと思います。そもそも多くの人の場合、タバコがやめられないのはニコチン中毒だからではないそうです。ならばニコチンガムやニコチンパッチでは禁煙できませんね。なので、私はこの本を読んでいませんが、それでも自信をもっておすすめできます。

 喫煙率が高いということは、本人の健康の問題もさることながら、そのために必要となる医療費や喫煙所の設置、吸殻の清掃等々の社会資本のことを考えると、世の中に決して良いことではないですね。税収減を気にする政治家もいるようですが、それは本末転倒というものでしょう。長い間大きな利権で潤ってきたJTを早く解体してタバコ販売をやめ、その資源を禁煙ビジネスでの社会貢献に振り向けるほうが、長い眼で見れば日本経済にも良い結果をもたらすと思うのですが、いかがでしょうか。

【参考】BLIC禁煙セミナーのページ:http://www.blic.co.jp/

 社会的に見て禁煙が進む(喫煙率が下がる)ことは望ましいと思っていますし、タバコをやめたいのにやめられなかった方がいらしたなら、私の友人にこんな方法で禁煙の手助けをしている人がいることをご紹介したいと思い、書かせていただきました。

★新刊書のご紹介:山崎裕介著「あなたも30分でタバコがやめられる!」
 (8/3~8/9まで数々の特典が付くアマゾンキャンペーン実施中です)


[イベント] ライブラリートーク:ウィンドウズ成功の戦略を使いこなす

 今夜はアカデミーヒルズ六本木ライブラリーで、トム・サトウさんのライブラリー・トークを聞いてきました。

 トム佐藤さんは、元マイクロソフトウィンドウズプロダクトマネージャーをされていた方で、今年1月に「マイクロソフト戦記」という新書を出していらっしゃいます。今夜の話は、この本の中からいくつかのキーポイントを抜粋して、MSウィンドウズがいかにして世界標準のパソコンOSとなったかという説明でした。

 さて、佐藤さんがあげた3つのキーポイントとは、

  1. ブレストセッション
  2. キーワードマッチング
  3. デベロッパーズリレーションズ

 まずは「ブレストセッション」から。1980年、IBMが「Project "Chess"」と呼ばれるパーソナルコンピュータの開発に乗り出します。そのとき新しいハードウェアに搭載するOS(オペレーティングシステム)とプログラミング言語を必要としていたため、マイクロソフト社に提供を打診するも、プログラミング言語(BASIC)はOKだがOSは無理とビル・ゲイツは他社(CP/Mを開発していたデジタルリサーチ社)を紹介するのだが、IBMはCP/Mの供給を拒否されてしまうのです。
 そこで、IBMに泣きつかれたマイクロソフトが1980年9月21日に行ったのが、伝説のブレインストーミングです。参加者はビル・ゲイツ、西和彦、ポール・アラン、スティーブ・バルマーの4名。ビル・ゲイツはOSの自社開発しか頭になかったので「さあ、困った。どうしよう。」となったわけですが、残り3人の絶妙な取り合わせのメンバーを集めてチームを作ったところが異才と呼ぶべき彼のセンスだったわけです。アスキーの西さんは、それまで自分が経験してきたビジネスモデルから「一から自社開発する必要はなくライセンス供与をしてもらって他社製品をベースに作ればいい」と即座に答え、全米の最新技術動向に詳しいポール・アランは「それならシアトルコンピュータプロダクツの86-DOSのライセンスを提供してもらおう」と交渉に乗り出し、スティーブ・バルマーは「その線でIBMを説得できる企画提案を書こう」と応じたのです。そして、たった1週間で話は進み「IBM-PC x MS-DOS」というシナリオができあがったそうです。

 佐藤さんが挙げた「ブレスト成功の法則」は、つぎの3点です。

  1. 経営者は(ひとりで解決しようとせずに)チームのノウハウを使うべき
  2. メンバーは少人数のキーパーソンだけで十分
  3. 部外者の参加は効果的

 さて次は「キーワードマッチング」ですが、MSウィンドウズの仕様についてのキーワードとなったのは「GUI、デバイス・インディペンダンス、マルチタスク」だそうですが、それらがPCメーカー、周辺機器メーカー、ソフトメーカー、ユーザのそれぞれが重要視するキーワードとうまくマッチしたために、ウィンドウズは世界標準の地位を得られたということです。それぞれがどのようにマッチしたかというのは、考えればすぐわかると思いますのでここでは省略しますが、共通のキーワードが見つかるところに成功するビジネスが生まれるということですね。

 佐藤さんが挙げた「キーワードマッチングの法則」は、つぎの3点です。

  1. キーワードはターゲットが理解できなければならない
  2. どれに反応するかわからないので、複数のKWを持つ必要がある
  3. ターゲットが考えたことのないキーワードでもかまわない

 最後のキーポイントは「ディベロッパーズリレーションズ」ですが、これは簡単ではないですね。マイクロソフトはウィンドウズに関わるすべてのハード、ソフトに対して互換性を保つために全ディベロッパーをサポートするスキームを作っているそうですが、ディベロッパーズリレーションズに必要な条件として、1.誰でも参加できる、2.儲からないと参加しない、3.きちんとしたサポートが必要という3点を挙げていました。
 具体的には、APIの公開、SDKの提供、カンファレンス等イベントの開催などになるわけですが、単にAPIを公開すれば良いというものではなく、MSウィンドウズがスタンダードプラットフォームとして認められたのは、ディベロッパーへのきちんとしたサポートを永続的に提供できる組織を構築してきたからであり、それには莫大な費用もかかるし簡単なことではないと言うことでした。

 詳しい内容は、トム佐藤さんの本を読んでいただくとして、あらゆる業界においてスタンダードプラットフォームを築いた企業は優位に立てるということ、しかしそれを維持するためには大きな努力が必要ということでしょうか。

[イベント] アーク都市塾同窓会

 昨晩は、アカデミーヒルズ・アーク都市塾米倉門下生の同窓会があり、「母の日なのに出かけるの?」と家族にぶつぶつ言われながらも参加してきました。

 最初にアカデミーヒルズで、米倉誠一郎先生のミニ講義があり、その後ヒルズ内のスペインバルで懇親会でした。
 米倉先生の講義は、中東に行ってWANAの会議で講演された話とか、グラミン銀行のユヌス博士との対談で思ったこととか、いろいろとまた米倉先生らしい体験談を聞かせていただき面白かったです。特にユヌス博士の語られた「成長と発展(growth & development)」というお話における「発展には人を信頼する力が必要だ」という部分は、ほんとうにそうだなぁと感じました。
 懇親会では、旧知の仲間だけでなくさまざまな年代のさまざまな職業の方々と交流することができて、とても有意義な会でした。

 さて、アカデミーヒルズではアーク都市塾を発展的に引き継いだ?「日本元気塾」というものが6月から開講されるそうです。プレセミナーなどに参加して、この日本元気塾は結構面白いことになるのではないかと期待をしています。もちろん私も応募しましたが、定員に対してすでに数倍の応募があるとのことで、合格するかどうかはわかりません。
 この日本元気塾にインスパイアされて、私もこれからの仕事でめざすところを少し考えてみました。以下の3つに挑戦してみたいと思っています。

  • ニッポンのオジサンたちを元気にする
    オバサンたちや爺さんたちは元気なのに、どうも元気のないオジサンたち。彼ら(というか自分と同年代)が元気にならなきゃ、若者だって未来に希望が持てないでしょう。
  • ニッポンの中小企業を元気にする
    公的資金つぎ込んで大企業ばかり助けたって日本は元気にならないでしょ。下請け体質から脱却して中小企業がパワーを持てば、日本経済は必ず活性化するのでは。
  • ニッポンの個人を元気にする
    国だって企業だって個人の集まりでしょ。やっぱ個人が夢を持って元気になれなきゃ、国や企業が元気になるわけないっしょ。Power to the people!

 ちょっと大きく出ましたけど、豚インフルは伝染拡大してもらっては困るけど、元気をどんどん伝染させて、早く楽しい日本を復活させてたいですね。

[イベント] 藤巻幸夫さんのランチョンセミナー

 今日のお昼は、六本木ヒルズクラブのランチョンセミナーで、藤巻幸夫さんのお話を聞いてきました。トークのタイトルは「フジマキ流ブランドプロデュース」でした。

 フジマキさんの講演を聴きにいっていつも思うのですが、もれなくお土産をいただいて帰るんですよ、「元気」というお土産を。結構いい年なのに(失礼!フジマキさん)、あのパワーというかテンションはどこから出てくるのだろうと、不思議に思うばかりです。

 でも「元気」は伝染します。そこがフジマキさんのスゴイところですね。お話の内容は、多少メモは取ってきましたけど、詳細は忘れてしまいました。ただ、それがフジマキ・スタイルなんでしょうか、話の中身は覚えて無くても、なぜか「元気」だけは伝わってくるんですね。それでいいんだと思います。フジマキさんのお話に、何かのノウハウを求めているわけではないし、わけわかんないけど「なんか元気になった」というお土産を持って帰れれば、それで十分なわけです。

 コミュニケーションにおける「熱」伝導というのを、今度研究テーマにしてみようかなと思います。フジマキさんのように、表にほとばしり出るような「熱さ」も伝わるけど、ライフネット生命の岩瀬さんのように「静かに語られる熱」もちゃんと伝わるように思います。このふたつの「熱」の違いはなんでしょうかね。ちょっと面白いテーマかもしれません。

 それにしても、六本木ヒルズクラブのメシとサービスはもう少しなんとかならないかなぁ。ハコ(ハード)は良いんだけど中身(ソフト)がねぇ・・・

[コラム] 気づきの力。セレンディピティ

今回の話は「セレンディピティ」についてです。みなさんもこの言葉は耳にされたことがあるかと思います。セイロン(現在のスリランカ)の3王子の物語から生まれた造語で、偶然から価値ある発見や重要な気づきを得る能力のことをさしています。そこで、今回はどうしたらセレンディピティを高めることができるのかについて考えてみたいと思います。

このセレンディピティという言葉は、自然科学上の発見に関してよく使われますね。私が高校時代に属していた部活の大先輩、カーボンナノチューブの発見で知られる飯島澄男博士が、ベンジャミンフランクリンメダル受賞祝賀OB会で、次のようなことを話していらっしゃいました。

「カーボンナノチューブの発見は、ほんとうに偶然であったし幸運だったと思う。しかし、そこに至るまでに自分は「実験屋」として愚直に実験・観察を繰り返してきた。高度な理論を提唱するような天才科学者とはちがう「実験屋」は、なんらかの仮説を検証するという目的を持って実験を繰り返すのが普通であるが、その仮説とは直接関係のなさそうな部分にも意識を向け、同じ実験や観察を何度も繰り返し行うことで、思わぬ発見ができることがあるのだ。」

飯島澄男氏の発見については、下記サイトで詳しくご覧になれます。
JSTNews-科学技術振興機構

また、「思考の整理学」の中で、外山滋比古さんは、『中心的関心よりも、むしろ、周辺的関心のほうが活溌に働くのではないかと考えさせるのが、セレンディピティ現象である。視野の中央部にあることは、もっともよく見えるはずである。ところが皮肉にも、見えているはずなのに、見えていないことがすくなくない。』と書かれています。

これらの話などから考えてみると、セレンディピティの阻害要因として考えられる最も大きな理由は「心理的視野狭窄」ではないかと思います。そうしたことからセレンディピティを高めるためには、

 1. 自ら偶然を得るチャンスを狭めないこと
 2. ひとつの「目標」に意識を集中しすぎないこと
 3. 自分のもつ「常識」や「仮説」に合わない事象に注目してみる

といったあたりに気をつけるべきではないかと思います。

もう少し、この1~3を掘り下げてみたいと思います。まずは1.の自ら偶然を得るチャンスを狭めないということなのですが、三色情報群の話でも書いたかと思いますが、最近どうも「情報の偏食化」がすすんでいるように感じます。つまり、自分が「好き」「今関心がある」「すぐに役立ちそう」といった以外の情報を拒絶・排除する傾向があるように思うのです。さまざまな情報が氾濫する時代ですから、その取捨選択をする必要に迫られていることは確かなのですが、同時に幸運な偶然にめぐりあうチャンスも捨ててしまっているのです。これはすごくもったいない気がします。

次に、2.ひとつの「目標」に固執しすぎないということですが、最近私が感じているのは、ビジネスの世界においても何か常に「目標ありき」で、その目標にいかに効率よく到達するかということばかりが議論されているのではないかということです。そこにこだわりすぎると、目標達成に直接的には貢献しない物事はすべてムダというような捉え方をするようになってしまいます。しかしムダだとか非効率的だとかと思われている行動から、多くの新たな発見が生まれるというのはよくあることです。ですから目標への近道ばかりを追いかけずに、道草を食うというのもセレンディピティを高めるために必要なことなのではないかと思うのです。以前のブログ記事で取り上げた成毛眞さんの講演は、まさにそうしたことを教えてくれていたと思うのですが、若い聴講者の方々にどれほど理解されたのか多少心配です。

最後に、3.自分のもつ「常識」や「仮説」に合わない事象にこそ注目しようという点ですが、簡単に言えばさまざまな事象に対して先入観を捨てて接しようということになるかもしれません。例えば、ある仮説に基づいて検証実験を行い、実験結果が仮説どおりにならないということは普通に起き得ます。しかしその実験が失敗だったと考える必要はないのです。これは自然科学の世界だけではなく、たとえばマーケティングなどについても同様です。ある仮説に基づいて何らかのマーケティング施策を行ったときに、消費者が予想通りの行動をしてくれるとは限りません。しかし、その時に「失敗だった」で終わらせてしまうのか、消費者の意外な反応から「新たな発見」を得るのかでは雲泥の差があります。つまり、自分の常識や仮説など「思ったとおり」でない事象に遭遇したとき、ネガティブにとらえて終わらせてしまうのではなく、注意深くその事象を見つめることにより生まれる発見があるのです。「不思議、大好き。」の精神が大事なんですね。

さあ、皆さんも幸運な偶然と出会うために、もういちど心理的視野狭窄の罠に陥っていないかどうか、振り返ってみてはいかがでしょうか。

[イベント] 嶋口研究会:成毛眞さんの講演

 今日は、日本マーケティング協会で開かれた嶋口研究会で、成毛眞さんの講演を聞いてきました。

 成毛さんと言えば、マイクロソフト社日本法人の社長をされていたことで有名だと思いますが、今日のお話は、成毛さんがいままで経験されてきたいろいろなお仕事のことや、現在携わっていらっしゃる投資事業のことなど、幅広く聞かせていただきました。

 その中で「面白い」と思った部分をいくつかご紹介しておきます。

  • 不況時の処世術
    -「現金にぎりしめて、死んだふり」
    ⇒私みたいに現金ない人はどうすりゃいいの?(笑)
  • 「○○になりたい」と思ったことは一度もない
    -目標なんかなかったけど、運がよかった(笑)
    ⇒「運も実力のうち」って言いますよね
  • 「知らない」ことは強い!(新人のころのエピソード)
    -何でも臆せずやってみれば、結果的に可能だった
    ⇒「案ずるより生むが易し」ってことですかね
  • 今、期待できる投資分野
    -農業、食糧関連ビジネス
    ⇒ITではもう「大化け」は期待できないそうです
  • 投資判断の基準
    -何をやるか、どうやるかではなくて「誰がやるか」
    ⇒やっぱり「人」に賭けるのが正解なんですね
  • 人生における「運」の量は決まっている
    -「運」の無駄遣いはしたくないから、ギャンブルはやらない
    ⇒たしかに、ここぞというときに運を呼び込みたいな
  • ビル・ゲイツは天才だ
    -誰かが真似してもMSはつくれない
    -天才は作ることはできないが、探すことならできる
    ⇒天才の出現確率が世界中同じなら、中国はやっぱり脅威だ
  • コア事業から離れてビジネスを考える
    -メディア企業に対するビジネス・コンサル
    例1) 新聞社はキオスク、ニューススタンドのスペースの権利を取得して、広告媒体として売ってはどうか。
    例2) テレビ局はCMをやれば売れる事業を見つけてきて、空き枠に番宣じゃなくてその事業のCMをバンバン流してみては?
    ⇒仕事柄、私にはこのアイデアは刺さったな

というわけで、奇想天外なアイデアがいっぱい出てきて、私にとってはとても面白い講演でしたが、どうも最近こういったセミナーや講演会に来る若い人たちと見ていると、直接的にというかすぐに自分の仕事に使える「How to」的なものを求めすぎているように感じます。
 もちろん、セミナーや講演会に参加するというのは、お金や時間を自己投資しているわけですから、リターンを求めるのは良いと思うのですが、必ずしも短期的に回収できるわけではありません。もう少し長期的な視点に立った自己投資も必要ではないでしょうか。
 たとえば、その日のテーマに関しての講演内容が期待していたものと違っていたなんてことはよくありますが、意外にテーマからはずれた話の中に面白いことがあったというのも、これまたよくあります。私は、そんなふうに思ってセミナーや講演に参加するようにしているので、今まで参加したことでお金や時間を無駄にしたと思ったことはほとんどありません。
 コミュニケーションのイニシアティブは受け手側が握っているのですから、自分の受け取り方でどんな風にでも価値が変わるのだと思います。ちょっと受け止め方を変えるだけで、どんなセミナーや講演でもすごく価値が高くなるものです。

 他のエントリーやセミナー講演などでもよく話すことなのですが、最近の傾向としてインターネットの「便利さ」が「広がり」を阻害しているように感じるのです。
 自分が関心を寄せている情報や、欲しいと思う情報はインターネットによって簡単に手に入るようになりましたし、同じような興味関心を持った人たちとも簡単につながることができるようになしました。しかし、その「便利さ」がゆえに自分の関心や知識の「広がり」が阻害されているような気がしています。
 自分が関心のない情報や不必要だと決め付けてしまっている情報を、自ら遮断してしまう傾向が若い人たちの間に蔓延しているのではないかと、とても不安を感じることがあります。自分の関心領域を広げることや、異質の情報をとりあえず受け取ろうとする姿勢を投げ出してしまったのでは、決して新しい何かは生まれないと思います。「創発」という言葉があちらこちらで叫ばれながら、どうも現実的にうまくいっているという話があまり聞こえてこないのは、そうした原因があるからなのかもしれませんね。

 と、そんなことを考えさせられた成毛さんの講演でした。

[イベント] 日本元気塾プレセミナー:巨大な生保業界に風穴をあけられるか

 昨晩は、自分のセミナーが終わった後に、今年6月にアカデミーヒルズで開塾される「日本元気塾」のプレセミナーで、ライフネット生命保険岩瀬大輔さんのお話をうかがってきました。

 タイトルは「巨大な生保業界に風穴をあけられるか~ライフネット生命保険・岩瀬大輔氏が語る「志」~」とちょっと大げさな感じでしたが、実際に岩瀬さんの講演を聞いていると、その大きな「志」を十分に感じることができましたし、またたいへん大きな勇気をもらえたように思います。

 新規参入して全く新しいビジネスを仕掛ける意義がある業界の条件として、

  • 大きな、大きな市場
  • 大きな、大きな矛盾
  • 大きな、変革のうねり

という3点を岩瀬さんは挙げていらっしゃいましたが、生保業界はまさにそこにあてはまる業界だったようです。もともと生保業界とは何のつながりもなかった岩瀬さんが、このネット専業生保をやってみようと思われたことについては、出口さん(現ライフネット生命社長)との出会いが大きかったそうです。「自分にしかない個性とエッジを活かした生き方を、してみないか?」という『骨太ベンチャー』への誘いに大いに心を動かされたとのお話に、やはり人と人との「出会い」というのは、大きな意味を持つのだなあと、あらためて感じました。

 ハーバードビジネススクールでアントレプレナーシップとは「自分のもとにある経営資源にとらわれることなく、信じる事業機会をひたすら追い求めること」だと教えられたという、岩瀬さんの「仕事観」はつぎの3つに要約されるとのことでした。

  • 魅力的な仲間と過ごせること
  • 自分にしかできない「何か」
  • 社会に「足跡」を残したい

 岩瀬さんの近著「超凡思考」を読んでもわかるのですが、こうした大きな挑戦をしようと思う「気持ち」がとても大切なのだと思うのです。岩瀬さんの経歴に目を奪われてしまうと、多くの人は自分とは違う超エリートだからできるのだと思ってしまいがちですが、決してそんなことはないと思います。実際、ライフネット生命を世に広めていく活動にしても、無理をして一気にやろうというのではなく、できるところから地道に築き上げていこうという努力をされています。もちろん、そうしたことは「気持ち」というか「志」があれば、私たちにだってできるはずです。
 そういう意味で、ほんとうに大きな勇気をいただけた、すばらしい講演でした。岩瀬さんたちの「志」を応援したいと、素直に思える感じがとてもよかったと思います。

岩瀬 大輔: 超凡思考

岩瀬 大輔: 超凡思考 

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[イベント] 東商セミナー:「人脈作り」で大成功する人・大失敗する人

 昨日は、東京商工会議所品川支部の主催するセミナーに参加してきました。

 「人脈作り」で大成功する人・大失敗する人~逆転発想の人間関係術

というテーマで、「成功しちゃう「人脈」はじつは公私混同ばかり」の著者、夏川賀央さんが講演してくださいました。

 セミナーでは、冒頭から「目的を持った人脈作り」「何らかのメリットを追求した人脈作り」「とりあえず量をかせぐ人脈作り」といったものに、はたして意味があるのか?またそういうやり方でほんとうの人脈ができるのか?という問いかけがなされました。

 結局のところ、広くても浅い人脈よりも、たとえ狭くても深いつながりの人脈のほうが大切だということですね。自分の仕事に「役に立つ」と考えられる人脈を作ろうと必死になるより、私生活も含めてお互いに素の自分を出して受け容れあえる関係、すなわち公私混同人脈を作ろうというお話でした。

 やはり、何かよそ行きの関係を超えた深いつながりを持つには、ありのままの自分を出すことがまず必要だと思います。自分のしたいことや「面白そう」と思うことを周囲に表明し、さらに自分に足りないところ(弱点)を正直に伝えれば、相手から「期待される」「助けてあげたい」存在になるということです。このことは、別の人が「突っ込みどころを残しておく」という表現で語っていましたが、なんか付け入るスキにないような人とはあんまりお友達になりたくないですし、交換条件というか取り引き的なニュアンスを感じる関係はイヤですよね。

 夏川さんの講演は、この本が生まれたのも遊んでいる最中の雑談からだとか、他社から出版する本のネタを、損得抜きで編集者の方が提供してくださったとか、ご自身の体験されたエピソードを交えてのトークでたいへん興味深く、「そうだ、そうだ。」と頷いてしまうことばかりであっという間に終わってしまいました。たいへん楽しいお話をありがとうございました。

 なお、当日の講演アジェンダなどは、夏川さんのブログ夏川賀央の「デキる人」研究所の下記エントリーに紹介されていますので、ご参照いただければと思います。

ブログエントリー:夏川初の講演を終えました!

夏川賀央: 成功しちゃう「人脈」はじつは公私混同ばかり (Nanaブックス)

夏川賀央: 成功しちゃう「人脈」はじつは公私混同ばかり (Nanaブックス)

[お知らせ] 3/16にセミナーやります

 来る3月16日(月)14時~17時、明治記念館にてセミナー講演します。

 テーマは「広告主、視聴者、投資家 3つの視線が描く「テレビ」の未来とは?」ということで、放送ビジネス(テレビ業界)に関するお話です。
 私はテーマにある広告主と視聴者の視点からお話をしますが、今回は投資家の視点からもお話していただこうと思い、あの切込隊長山本一郎氏をお誘いしてふたりで講演します。
 ぶっちゃけ話もたくさん出てくる、楽しくて役に立つ講演にしようと思っていますので、ご興味ある方は是非ご参加ください。

 概要は以下のとおりです。詳細および申込みは、主催者セミナーページをご覧ください。


【セミナー概要】

開催日時 2009年3月16日(月)午後2時~午後5時
会場

主催
明治記念館

新社会システム総合研究所

重点講義内容
  放送業界、とりわけテレビ局のビジネスに今後数年間で 何が起こるのか、ということは今までにも様々な議論がなされてきた。しかしながら、その多くは業界内や一部の有識者(研究者)による制度・政策面を中心に すえた議論であったり、あるいは競合(特にインターネット業界)による悲観論であったりした。今回は原点に立ち返り、そうした議論の中でともすると忘れ去 られていた3つの視点、すなわち顧客(広告主)、ユーザ(視聴者)、株主(投資家)のそれぞれの視点から、この問題を捉えてみたい。
広告主、視聴者、投資家 3つの視線が描く「テレビ」の未来とは?
(有)文殊コンサルティング 代表取締役
岩見 周介 (いわみ しゅうすけ)氏
イレギュラーズアンドパートナーズ(株) 代表取締役社長
山本 一郎 (やまもと いちろう)氏
【前半:パネリストによるプレゼンテーション】
<1>外部からみた、放送業界の今後
~ユーザ(視聴者)、顧客(広告主)の視点から~
岩見 周介 氏 【14:00~15:10】

 地デジ問題にしろCMに関する議論にしろ、視聴者はいつも蚊帳の外だ。ユーザベネフィットのないサービスは必衰。それに加えて顧客である広告主の眼も厳しくなっている。彼らの動きは今後どうなるのか、それにどう対応すればよいのかを考えてみる。

1.2011年にいったい何が起こるのか
2.視聴者は放送に何を求めているのか
3.TVCMの競合はネットではない
4.TVCMの広告価値は視聴率では測れない
5.ネットワーク解体のシナリオも
6.放送はインフラ事業かコンテンツ事業か

<2>株式市場から見た日本のテレビ、コンテンツ業界
~放送ビジネスは投資に値するのか?~
山本 一郎 氏 【15:15~16:25】

 不況を幾度となく経験した日本経済にあっても我が世の春を謳歌し高収益企業の代表格として証券市場の一角を占めていたテレビ関連銘柄も、広告収入の激減によって株価低迷に喘いでいる。明確な成長シナリオが見当たらない中、収益性を回帰させる方策はあるのか。

1.産業構造の変化とメディア
2.プロダクト分析/番組制作と収益性
3.多チャンネルによる顧客分散の問題
4.地方局再編とメディア産業の集約化
5.より上流のビジネスモデルへの転換
6.どう顧客から直接売り上げを取るか?

【後半:受講者の皆様を交えた対談および質疑応答】
<3>テーマ:「3つの視線の先に放送ビジネスの未来は見えたか」
【16:35~17:00】

 視聴者、広告主、投資家という3つの視点からのプレゼンテーション。その3つの視線が交わる先に、放送ビジネスの未来は見えただろうか。会場からの質問も受けながら、その対話の中から本日のセミナーをまとめてみたい。

パネラー:
イレギュラーズアンドパートナーズ(株) 代表取締役社長 山本 一郎 氏
および受講者の皆様

コーディネーター:
(有)文殊コンサルティング 代表取締役 岩見 周介 氏

[イベント] 個人事業研究会(2月例会)

 今日は、六本木ライブラリー・メンバーズコミュニティ個人事業研究会の定例会でした。今回のテーマは「不況時に儲かるビジネスとは?」でした。

 いつもよりも参加人数も多く、不況をビジネスチャンスに変えたいという思いの方々が集まって議論が盛り上がりました。

 そもそもこの会の目的は「結論を出す」ことではないので、さまざまな意見を聞いて自分の考えを深めることができるとてもよい「場」になっています。

 みんなの議論の中で出てきたキーセンテンスをいくつかまとめると、

  • 買い物で得をした気分になる「お得感」が重要
  • 仕事時間が減りヒマができるので、時間の有効活用(自己投資的なもの)につながるビジネスが流行る
  • お金のある外国人向けのサービス(中国語のできる歯医者など)
  • 小さな「幸福感」をもたらす低額商品・サービスは魅力的
  • B2Bでは経費節減&消費者イメージ向上の一石二鳥のエコ経営支援ビジネス

といったところでしょうか。どれも具体化すれば不況時でも十分通用するビジネスになりそうですね。こうしたアイデアをもとに、私のクライアントにも何か提案できるかもしれません。

 詳細レポートは、六本木ライブラリーのメンバーズ・コミュニティ活動報告をご覧ください。

[イベント] 嶋口研究会:内田和成さんの講演

 昨晩は、嶋口研究会での内田和成さんの講演を聞いてきました。内田さんは現在早稲田大学ビジネススクールの教授としてご活躍されていますが、私たちビジネスマンにとってはBCGの名コンサルタントとしてのほうが親しみ深いかもしれませんね。

 さて、講演のタイトルは昨年11月に出版された内田さんの新著と同じ「スパークする思考 ~右脳発想の独創力~」でしたが、「折角のライブ講演なので本には書いていないことを中心にお話しましょう」ということで始まりました。

 例によってこのブログでは、書評および講演・セミナーに関するエントリーに内容のダイジェストと言うか要約のようなものは書きません。それは、同じ本を読んだり、同じ講演を聴いたりしても受け手によって「刺さる」部分は違うからです。送り手ではなく受け手にイニシアティブがあるというのは、コミュニケーションの大原則ですから当たり前ですよね。

 で、何でこんな書き出しになったかと言うと、内田さんの講演で私に「刺さった」のはまさにその部分のお話だったからです。
 内田さんは、もの覚えが悪いと周りの人からよく言われるそうです。しかし、あるとき同僚(御立さんだったかな?)から「もの覚えが悪いのは、覚える気がないからだ」と言われたそうです。実際そうなんですね、人間は。自分の興味関心のあることしか覚えてないんですよ。内田さんも話していらっしゃいましたが、例えば自宅から最寄り駅までの地図(イメージマップ)を描かせると、人によって違う地図になってしまいます。主婦だったら普段買い物に行く商店などをたくさん描けるのですが、商店の閉まっている時間に通勤の行き帰りでしか通らない人の記憶には残っていません。あるいは、特定の色を意識して街を歩くと、その色のものばかりが目に付くというカラーバス効果というのも同じですね。

 「スパークする思考」を生むには「問題意識」(好奇心とも言ってもよいかもしれません)を持つことが重要だ、というのがこの講演のポイントだと思います。
 ある現象(事実)があって、それが問題意識というフィルターでふるいにかけられて、残ったものが自分のデータベース(頭の中の仮想キャビネット)に蓄積される。そして、さらに別の現象に遭遇したときに、それがデータベースにしまっておいたデータと共通の問題意識によって統合されて(スパークが起きて)、新しいアイデアが生まれるということが「スパークする思考」なんだと私は理解しました。
 関連して「(文書やデータの)整理にエネルギーを費やしても結局ムダだ(自分の問題意識に引っかかるものは自然と残る=逆に残らないものはたいして重要でないはず)」とか「キョロキョロする好奇心を持って外へ出ろ」とか、面白いお話をたくさんうかがえました。

 この講演を聴いて、日頃思っていることがスッキリと整理されたように感じられ、私にとってはとても有意義な時間でありました。

 さらにこの日は、長らくご無沙汰していた嶋口先生にもお会いでき、また昔の同僚だった嶋口君(先生のご子息)にも再会できて、アーモンドグリコ(一粒で二度美味しい)デーでした。

 
 

[ニュース評] テレ朝番組でニセブログ偽装

 まあ、またかって感じですけど・・・

「ネットが情報源」テレ朝番組、実はスタッフがブログ自作

(2009年1月12日03時13分  読売新聞)

 テレビ朝日系で10日に放送された情報バラエティー番組の中で、「インターネット上で流れている情報」として紹介されたブログが、実際は番組制作スタッフが作成したものだったことが11日、わかった。

 この番組は、テレビ朝日制作で10日午後7時から放送された「情報整理バラエティー ウソバスター!」。

 一般に流れる様々な情報の真偽を検証し、クイズ形式にした内容で、「NEWSの語源は英語の東西南北の頭文字」「干支(えと)のイノシシは、中国や韓国ではブタ」「サケとシャケの違いは加工の有無」などと書かれた六つの雑学ブログが、出題のネタ元として画面付きで紹介された。

 しかし、番組終了後に、これらのブログをインターネットで見た視聴者が、いずれも同じ昨年12月10日に作成されていることに気づいて「あまりにも不自然」と指摘。同社も番組スタッフが撮影用に作ったブログであることを認めた。

 同社広報部では、「実際のブログ作成者から撮影許可が取れなかったので、同じ情報を元にスタッフが『再現』した。そのことをテロップやナレーションで伝えるべきだった。視聴者に誤解を与えかねない表現となり、申し訳ない」としている。

 しかしねぇ、そもそもテレビの情報バラエティー番組のネタ元がネットというのは、どうなんでしょうね。そういえば以前、新聞記者がウィキペディアの記述を、出展もしめさずそのまま引用して記事を書いてしまったという事件がありましたね。
 いったいマスコミの取材力ってどうなってるんでしょうか。ウソの映像作って偽装したことよりも、こういう安易な手抜き取材のほうが問題だと思います。ほんと情けないとしか言いようがないですね。

 テレビ局は番組制作から送信業務までを垂直統合した事業としていままでやってきました。しかし、放送の公共性みたいなことを錦の御旗にして自助努力を怠ってきたツケがついに回ってきたようです。
 このままだと、放送インフラ事業とコンテンツ制作事業などが水平分業化されるのではないかと(制度面の壁はありますが)多くの人が指摘しています。仮にそうなってしまった時に、今の民放局にコンテンツ制作市場での競争力がはたしてあるのでしょうか。私は、もしコンテンツ制作が放送事業から切り離されてしまった場合、生き残れるところは数少ないと思っています。インフラとコンテンツの両方を持っているからこそできること、その強みを生かすことができなければテレビ局の未来は相当厳しいものとなるでしょう。私が考えている民放局生き残りのシナリオについては、いずれまた別エントリーでコメントしたいと思います。


[メディア] NHKと民放の番組連携

 NHKの番組制作に民放が関わるという例が出始めていますが、これは必然のなりゆきと言うべきかもしれません。

asahi.com(朝日新聞社):フジ番組と連携、NHK会長「いい番組できるなら」 - 文化.

2009年1月9日6時9分

 昨秋以降、紅白歌合戦などのNHK番組でフジテレビの番組との連携が目立っていることについて、NHKの福地茂雄会長は8日の会見で、「結果としていい番組ができるのであれば、やっていい」と述べた。

 NHKとフジは昨年10月、フジの社屋内からNHKの深夜番組を生放送した頃から連携が目立ち始めた。大みそかの紅白歌合戦では、フジの番組で人気が出たユニットが出場した際、同局のアナウンサーが局のロゴマーク入りのTシャツを着て「応援」。外国人歌手は、1月に同局で始まるドラマの名前が入った主題歌を歌った。

 さらに3月には、教育テレビとフジの番組を連動させた企画を両局がそれぞれ放送し、その後、まとめ番組をフジのスタジオから両局が別々のカメラを使って同時に生放送することになっている。

 民間放送局の中からフジとの連携が突出した格好だが、福地会長は「フジテレビとの接触は番組同士。NHK全体の意図ではない」と話した。一方のフジテレビも「これらの企画は現場同士でご縁があったからで、たまたま続いた」とコメントしている。

 テレビ業界にとって、優良コンテンツの不足と番組制作費抑制の問題は深刻です。特に民放は広告収入の落ち込みから、軒並み番組制作費の削減をうち出しています。
 結局のところ、民放がCM枠を視聴率を基準に売っている限り、金をかけずにてっとり早く視聴率を稼げる番組を作りたいわけで、お笑い芸人を多用したバラエティ番組ばかりが増えるのです。

 そうした中で、NHKと連携して番組制作をすることは、NHKの番組制作力(技術力+経済力)をうまく借用して、単独ではなかなか作れないような番組を放送しようということだろうと思います。まあ、これは悪いことではないと思いますが、民放が独自の制作力で質の高い番組を制作することを、半ば放棄してしまうことにもなりかねず、TV局の統廃合(チャンネル削減)という方向につながる可能性もあります。それも、民放TV局が生き残るための、ひとつの選択肢かもしれませんが、もう少し今現在持っている資産を有効活用する方法があるような気もします。

関連エントリー:[メディア] 不景気の風が吹くと、「お笑い芸人」の出番が増える?

関連エントリー:[メディア] 今年の広告業界は大不況?

関連エントリー:[メディア] テレビ広告収入、阪名も厳しい

[イベント] 個人事業研究会(1月例会)

 今日は、六本木ライブラリー・メンバーズコミュニティ個人事業研究会の定例会でした。今回のテーマは「起業に必要なものは何か?」でした。

 個人事業研究会のメンバーには、すでにご自分で事業を営んでおられる方もいらっしゃいますし、これから起業しようという方もいらっしゃいますが、今回は「いったい起業に必要なものってなんなんだ?」という疑問について皆さんそれぞれの立場からの意見を伺いました。

 さて、みなさんが出した起業に必要な条件とは・・・

  • 自分(会社)の強み
  • 好きだと思うこと
  • 自分の特性(踏ん張れる、逃げる)場所を決める
  • やる気
  • 理念、ゴール(挫けないように)
  • お金(一年間の運転資金)、組織を離れても残るもの
  • お客様、次ステップでは新たなお客様
  • 持続力
  • お客様のニーズ
  • 運とタイミング
  • 思い切り
  • 成り行き(他の逃げ道がなかった)

などなどでした。大別すると「気持ち」の部分と「現実的」な部分に分けられそうです。顧客のいない商売は成立しませんし、もちろんある程度の資金も必要です。しかし起業に踏み切るときに必要なのは、やはり「気持ち」のようです。

 その後のフリーディズカッションから出てきたみなさんの話の中からは、

  • 起業に向いている人と不向きな人がありそうだ
  • 起業するのは簡単だが、事業を維持するのは難しい

といった意見が多く出ていました。

 さて後半は、メンバーのおひとりである中小企業診断士のNさんから、事業計画の立て方についての基本を話していただきました。と講座の内容をレポートしようと思ったのですが、講座の前口上?でNさんがお話しになった部分がとても面白かったので、そちらをレポートさせていただこうと思います。

 Nさんはお仕事柄、多くの起業家(社長さん)とお話をされるそうですが、世なの中にはいろんな方がいらっしゃるようです。

 たとえば・・・

  • 経営相談に来られた個人事業主の方に「帳簿を見せていただけませんか」と尋ねると、「俺は経理のことはまったくわかんねぇし、帳面なんかつけてねぇよ」と言われた
  • 起業の相談に来られた方に「どんな事業をなさりたいんですか」と尋ねると、「やりたいことがわかんないんですよ。なんか儲かる仕事ってないですかね」と返答された
  • 同様に「何をなさりたいんですか」と尋ねると「社長になりたいんです」と言われた

などなど、仰天ばなしが山盛りだそうです。また、相談に来られる社長さんにも二通りあって、人の話を素直に吸収するタイプと、人の話は一切聞かないタイプとがいるそうです。どちらもその方の個性と言えるのですが、片方は人の意見に振り回されてなかなか決断ができないし、もう片方は自分の決断を正しいと言ってもらえなければ納得しないので、どちらも相談を受けるコンサルタント泣かせのようです。

 起業しても失敗するタイプとして、自分のことしか見えていない人、無計画な人、友達どうしでの馴れ合い起業などが多く見られるそうです。

 もうひとつ、これは参加者の多くの方々も納得していたことですが「社長は孤独」であるということが話題になりました。結局、最後は自分で決断をしなければ前へ進むことができないのが「社長」という仕事です。社長になるのは簡単ですが、社長として仕事をすると、やはり多くの悩みをひとりで抱えてしまうようです。
 しかし、世の中にはそうした誰にも言えない社長の悩み事相談を引き受けるカウンセラーがいるのです。そのカウンセラーとは、銀座のクラブのママさんなのだそうです。あるママさんは、お店を閉めた後遅くまでその日の帳簿整理をして帰宅し、数時間の睡眠後に起きてすぐその日の主要紙朝刊すべてに目を通し、さらにその後図書館に行くのが日課なのだそうです。図書館で何をするかというと、新聞記事でわからなかったことを調べるのだそうです。そうした日々の努力があってこそ、政治・経済から芸能ネタまであらゆることを知っていて、どんなお客様の話にも合わせることができるのですね。コンサルタントにとっては恐るべきライバルかもしれません。

というわけで、Nさんの実話で大いに盛り上がった1月例会でした。

[ニュース評] TBS株式の買取請求権行使、来年3月末までに判断=楽天

 楽天も苦しそうですね。認定放送持株会社への移行はTBSにとって逃げ道となるのでしょうか。いずれにしても、放送業界が厳しい状況にあることは間違いありません。
 そもそも、投資先として将来価値が期待できるとは思えない放送業界の株を、なぜ楽天は大量取得したのでしょうね。私なんかは、当時からテレビ局はやめておいたほうがいいと思ってました。事業的なシナジーもあまり感じられないし、メリットないんじゃないかと。

 どうも金を持つとマスメディアが欲しくなる人が多いようですが、もはやマスメディアは権力の象徴ではなくなっています。そうしたマスメディアの権力や権威を奪ったのは、まさにインターネットであるにもかかわらず、ネット関連業界の人が将来性のないマスメディアを手に入れたくなる心理が私には理解できません。あのマードックでさえ苦労しているのに、ネット関連企業がマスメディアを傘下におさめて運営していくのは、ちょっと荷が重過ぎるのではと感じます。

TBS株式の買取請求権行使、来年3月末までに判断=楽天

Reuters 2008年 12月 16日 12:07 JST

 [東京 16日 ロイター] 楽天の高山健・取締役常務執行役員は16日、楽天が保有するTBS株式の買い取り請求権を行使するかどうかについて、来年3月末まで検討する考えを示した。TBSの臨時株主総会後、記者団に明らかにした。

 TBSは同日開催した臨時株主総会で、認定放送持株会社への移行が承認された。このため、楽天を含む特定株主の出資比率は、議決権の3分の1未満に制限されるようになる。

 楽天はこの議案に反対し、株式の買い取り請求権を取得。楽天の高山常務は、TBSは来年4月に認定放送持株会社に移行する予定だとしたうえで、買い取り請求権を行使するかどうかについて「3月いっぱい、ギリギリまで考える時間がある」と述べた。

記事リンク: TBS株式の買取請求権行使、来年3月末までに判断=楽天 | Reuters

 



[雑話] ビデオセミナーの収録

 今日は、都内某所でビデオセミナーの撮影をしてきました。といっても、私がビデオカメラを回したわけではなく、被写体のほうです(笑)。

 今までに、オーディエンスに向かって話す、普通のセミナーというのは何度も経験していますが、だれもオーディエンスがいない状態で、ビデオカメラに向かって話すというのは初めての経験でした。やっぱりちょっとやりにくいですね。BS放送のニュースとかで、アナウンサーがひとりでカメラに向かって話しているときの気持ちが、少しわかったような気がします。

 セミナーの内容は、中小企業の広告戦略についてだったのですが、前後半各30分で合計1時間、なんだか草サッカーの試合みたいですね。

 普通のセミナーだと、オーディエンスの顔をみながら、内容のどこらへんが刺さっているのか反応がわかるので、その時々のオーディエンスによってアドリブを入れたり、ある部分を詳しく話したりということができるのですが、ビデオセミナーではそういうわけにはいきません。
 ですから、ビデオセミナー見ている人もつまらないのではないかと、ちょっと気になってしまいますが、そもそも最初から興味のない人はビデオセミナーなど見ないでしょうから、それでも良いのかもしれません。

 まあ、でもちょっと不思議な体験でした。

[イベント] 個人事業研究会(12月例会)

 今日は、六本木ライブラリー・メンバーズコミュニティ個人事業研究会の定例会でした。今回のテーマは「事業計画」でした。

 メンバーの何人かが事業計画案を持ってきて発表します。それに対して残りのメンバーは投資家の立場になってその事業に出資するかどうかを判断します。発表された事業計画について、さまざまな厳しい質問が浴びせられます。かなりワークは盛り上がりました。

 事業計画を発表してくださったお二人のメンバーには心から感謝です。

 さて、せっかく勇気を出して発表をしていただいたのに、いろいろと厳しい質問ばかりして発表者の方には申し訳なく思っています。
 2つの事業計画は「ホームビデオの撮影・編集代行」と「教育再生のための公益法人」でしたが、ビジネスモデルとして活発に議論されたのは最初の「ホームビデオの撮影・編集代行」でした。

 このビジネスですが、発表者の方は「業界最安値」という価格戦略で市場に打って出るという計画を披露してくださったのですが、どうも収支計画がどうのという以前にしっくりこないものを感じました。ほんとうに顧客はいるのかとか、いろいろ質問をして後で考えたのですが、結局のところこのビジネスの「顧客にとってのバリュー」が明確でないことが、しっくりこない原因なのだという結論に達しました。

 ホームビデオといえば、運動会とかの家族行事のビデオが中心ですよね。だとすると、親が子供の成長の記録としてビデオに録画するとかそういうことなので、(たとえばセミプロのような人に頼んで)きれいに撮れるかどうかというより、親が愛情をこめて撮影するということのほうが重要なのだと思います。大掃除をプロに頼むとか、そういう「作業代行」みたいな感覚では依頼しないのではないかと思うのです。
 ただし、編集となると話は別かもしれません。よほど好きな人は別として、一般には家庭でビデオ編集というのは時間的にも技術的にもハードルが高いと思います。

 というわけで、このビジネスは「編集」だけに特化して「どんな素人ビデオでも、見違えるような『作品』に仕上げます」みたいなアプローチがいいのではないかと思いました。それであれば、何も価格競争をしなくてもそれなりの料金で需要はあると思うのですが・・・

 今回は、とりあえずアイデアレベルでの議論でしたので、実際にはいろいろと精査してみないとビジネスとして成り立つかどうかの判断は難しいと思いますが、やはりビジネスの原点として「顧客はどんな価値に対価を支払うのか」ということをよく考える必要があると思います。

 なかなか有意義な12月の個人事業研究会でした。

 

[メディア] 米トリビューン紙が破綻

 米国の大手新聞社シカゴ・トリビューンの破綻は、日本のメディア業界にとってもかなりショッキングなニュースです。もともと米国の新聞は、宅配システムがしっかりしていて購読料収入と広告収入が約半々である日本の新聞社とは経営基盤が異なる構造になっていて、外部経済環境の影響を受けやすいのです。しかし、日本の新聞社も対岸の火事だと言って安穏としていられない状況になりつつあることは明らかです。

金融危機、広告激減が直撃 米トリビューン紙破綻

asahi.com 2008年12月9日19時15分

 【ニューヨーク=丸石伸一】米新聞大手トリビューン(本社・シカゴ)が8日、経営破綻(はたん)に追い込まれた。米新聞業界では他の大手も広告収入減少などで業績が低迷。インターネット媒体など新たなメディアとの競争に加え、金融危機をきっかけとした景気悪化が苦境を深めている。

 「我々がコントロールできない要因が、嵐を起こした」

 トリビューンのサム・ゼル会長兼最高経営責任者(CEO)は8日、日本の民事再生法にあたる米連邦破産法11条の適用申請を発表した際、そう談話を出した。

<以下省略>

 日本の新聞業界についての今後の見通しですが、販売収入、広告収入ともに減っていくことは間違いないでしょうね。しかし、どこかで下げ止まり大手新聞社が破綻するということはないのかもしれません。ただし、それまでに次のビジネスモデルを確立できなければ、その先は無いと覚悟したほうがよさそうです。

 米国の場合は、基本的に販売収入よりも広告収入モデルでやってきたので、経済環境の悪化やインターネットへの広告(特に案内広告=クラシファイドアド)の移行は大きな影響があったと思います。米新聞各社はインターネットWEBサイトに巨額の投資をしていますが、ネット広告の売上もついに前年対比マイナスに陥る状況にあり、本紙の広告収入を埋め合わせるなどは到底かなわず、まさに正念場を迎えています。

記事リンク: asahi.com(朝日新聞社):金融危機、広告激減が直撃 米トリビューン紙破綻 - 国際

関連エントリー: [メディア] 米新聞社のオンライン広告売上が前年割れ?

関連エントリー: [メディア] New York Sunの休刊

参考文献: 河内 孝: 新聞社―破綻したビジネスモデル (新潮新書 205)

 

[イベント] ライブラリートーク:受験~就職~転職~起業

 今夜はアカデミーヒルズ六本木ライブラリーで、「ドラゴン桜」の大ヒットで知られる漫画家三田紀房さんのライブライートークを聞いてきました。タイトルは「受験~就職~転職~起業、人生の転機を描く三田紀房が「天職」を斬る!」という長いものでした。

 三田さんは私と同年生まれで、大学卒業後百貨店に就職した後Uターン、実家の洋品店を手伝っていた30歳のときに自活の道を探り漫画家に転身されたそうです。ちょうどバブル最後のころですね。

 さて、三田さんのお話は漫画家を志す人のみならず、あらゆるビジネスマンに有用なとても面白くてためになる(いわゆる面タメ)ものでした。以下、いくつかポイントをならべてみます。

  • 仕事はすべて請ける(「できない」とは言わない)
    週刊連載1本あると、普通に考えると2本に増やすのは物理的(体力的)に無理。
    しかし、頭数を増やせばなんとかなると、チャンスを逃さず仕事を請けた。
  • がんばらないで仕事量をこなす(効率的生産体制)
    以前は徹夜をしたりしていたが、無理は続かない。アシスタントも給料より自分の漫画を書く時間が欲しいと思っていた。
    アシスタントの数を増やし、一日8時間週4日制で残業をなくした。
    細かい就業規則をつくり守らせることで、公平感が生まれ社内の人間関係がうまくいくようになった。
  • Face to Faceの営業
    講演等に出向くのもそのため。特定のファンをイメージして、その人が喜んでくれる漫画を描こうとする。(ペルソナってやつですね)
  • 読者の評価がすべて(完全実力主義の世界)
    漫画の世界は、読者アンケートはがきによるランキング評価がすべての完全実力主義の世界だ。変な裏工作とかは不要で評価が明快なので自分にとって好きな世界。
  • 原稿締め切りは厳守
    入稿が遅れれば、それだけ出版社はコストがかさんで利益が減る。発注側の立場になって考えれば、完全主義で締め切りを守れない作家とパーフェクトな仕上がりには僅かに及ばなくても締め切りを守る作家と、どちらが良い作家なのかは一目瞭然だ。

などなど、ほんとうにあらゆるビジネスに通じる、良いお話を聞かせていただけました。

 最後に、スーパージャンプに連載中の就活漫画「銀のアンカー」の単行本を買ってサインをしてもらいました。この漫画もなかなか面白いですよ。学生だけでなく社会人にもいろいろとためになる情報が満載です。ぜひ、お読みになってみてください。

[イベント] q's Club + Trends in Japan

 昨晩は「クールジャパンマーケティングのススメ」というテーマのq's Club主催セミナーイベントに行って来ました。

 スピーカーはシースカウト・ジャパン株式会社のSven Kilian(スヴェン・キリアン)さんと、Michael Keferl(マイケル・キフェル)さんでした。シースカウト・ジャパンでは、日本のトレンドを海外に向けて発信するブログTrends in Japanと、海外の最新テクノロジー情報などを日本語で紹介するシースカウト・トレンドサーチ の2つのブログを運営しています。

 「外国人から見た日本」というのはほんとうに面白いですね。どうも海外のメディア(有力メディアも含めて)は、日本の事情を正確に伝えていないケースが多いようです。まあ、日本のメディアでさえいい加減な英文記事を載せているのですから(過去エントリー「[メディア] 毎日WaiWai問題からわかったこと」参照)、仕方の無いことかもしれませんね。

 そこで、日本のファッションやサブカルなどのトレンドを、日本在住の外国人として性格にキャッチして、海外企業に情報提供しようというのがシースカウト・ジャパンのビジネスなのだそうです。もちろん、ブログで紹介する情報は無料情報として広く一般に公開しています。

 彼らのブログはとても面白いので、ぜひ一度ご覧になってください。

ブログリンク:Trends in Japan

ブログリンク:シースカウト・トレンドサーチ

過去エントリー:[メディア] 毎日WaiWai問題からわかったこと

[メディア] テレビ広告収入、阪名も厳しい

 どうも全国的にテレビ局の経営は厳しいようです。asahi.comに名古屋局の大幅減益という記事が出ていました。

ナゴヤもいかんわ~ 民放5社の営業利益3~8割減

asahi.com 2008年12月2日21時0分

 名古屋の民放テレビ局5社の08年9月中間決算が2日、出そろった。主力のCM収入が落ち込み、本 業のもうけを示す営業利益は、前年同期より3~8割減った。純利益も最大で9割近く減少。景気悪化に伴い、幅広い業種で広告費削減の動きが強まり、5社す べてが減収減益だった。

 利益率が高く、収益の柱となる「スポット広告」の落ち込みが響いた。決算発表会見では、「効果が過小評価されている」(中部日本放送)との声が漏れた。8月以降は状況がさらに厳しく、ある放送局の場合、スポット収入が前年同月よりも2割少ない月もあるという。

11月には関テレの記事も出てましたね。

関西テレビ、開局初の営業赤字に 広告収入回復せず

 

asahi.com 2008年11月17日20時45分

 関西テレビが17日発表した08年9月中間決算は、営業損益が17億円の赤字、純損益が11億円の赤字だった。営業損益、純損益ともに赤字に転落するのは58年の開局以来初。通期も営業赤字になる見込みという。

 ところで、記事にあるCBC関係者の「TVスポット広告の効果が過小評価されている」という発言は、ちょっと的はずれのようにも思います。効果が「過小評価」されているのではなく、効果が「見えにくい」部分が、ネット広告などと比較して効果につながっているかどうか「わからない」ということにつながっているのでしょう。

 テレビ局は、TV広告予算がネット広告にシフトしているのではないかという、若干被害妄想的な疑念を抱いているようですが、TV広告とネット広告ではそもそも役割が違いますし、必要予算規模も全然違いますから、そう単純な図式ではないと思います。
 まあ、不景気になると効果が「見えにくい」TV広告予算というのは、真っ先に切られる運命にあることは間違いないですが。その原因(広告主企業が、広告予算を投資ではなく費用としか思っていないこと)は、テレビ局や広告代理店が「いただけるものならいくらでもいただきます」という姿勢で営業してきたことにあるわけで、自業自得とも言えますね。

記事リンク: asahi.com(朝日新聞社):ナゴヤもいかんわ~ 民放5社の営業利益3~8割減 - ビジネス

記事リンク: asahi.com(朝日新聞社):関西テレビ、開局初の営業赤字に 広告収入回復せず - 社会


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[イベント] テレビマーケティング 超!進化論

 今日は、株式会社VLeさんと株式会社エム・データさん主催のセミナーに行ってきました。タイトルは「テレビマーケティング 超!進化論~1分1000万円のがつん!力がビジネスを変える!」で、テレビメタデータを上手に活用して、ビジネスを成功させようという内容でした。

 第一部の基調講演では、「がつん!力」の著者で百年コンサルティングの代表取締役鈴木貴博さんから競争戦略についてのお話を聞くことができました。ひとことで言うならば「自分の土俵で戦え」ということです。リーダー企業ならば「規模」に集中して2番手以下を引き離し、追う立場なら「差異化」に集中して新しいマーケットを切り拓くことが、競争に打ち勝つための「がつん!力」となるということです。

 さて、今日の目玉というか私が聞きたかったのは「HeadlineTV」というVLeさんが提供するサービスの話です。
 HeadlineTVは、テレビメタデータをインターネットで提供する法人向けサービスなのですが、他のデータサイトとの連動や検索性・一覧性の高さなど、ユーザビリティはきわめて優れています。ビジネスユースを考えると、あのSPIDER PROよりも使えるかもしれません。
 ただし、実際の放送映像データは市販の全録HDR(ソニー製)を連動させて使うというしくみになっていますので、使用目的に合わせたハードウェアの性能という点ではSPIDERに軍配があがるかもしれません。SPIDERには保存用HDやDVD-Rドライブが装備されていて、リモコンも使いやすいので映像データの取り扱いはしやすいです。

 ということで、家庭で映像を楽しみたいならSPIDER ZERO、業務用にメタデータ利用のしやすさを考えるなら、コスパも含めHeadlineTVが有利といったろころでしょうか。

 今後も、テレビメタデータの世界から目が離せないですね。

関連エントリー:[モノ] SPIDER zeroはスゴそうだ!

関連エントリー:[イベント] SPIDER zeroの実機を見ました

関連エントリー:[セミナー] SPIDER proの利用ポテンシャルは高い

 

[イベント] ライブラリートーク:儲かる会社はこうして作れ!

 昨夜はアカデミーヒルズ六本木ライブラリーで、経済アナリスト木下晃伸さんのライブライートークを聞いてきました。

 木下さんは、ファンドマネージャーおよびアナリストとして仕事をされているときに、なんと1000社以上の企業に訪問取材をし、企業の生の情報から投資のための分析をなさっていたそうです。そうした多くの企業情報に接しているうちに、儲かる会社の共通点に気づき「企業を強くする4つの条件」を見つけられたのだそうです。その4つとは・・・

  • よき伝統がある
  • 儲かるビジネスモデルを持っている
  • 人材を巧みに活用している
  • ビジョンあるM&Aを行っている

だそうです。ところで、昨夜の講演ではそうした話とは別に、いくつか面白い内容があったのでご紹介しておきます。

  • 会社は本質的に、3つの欠陥を持っている
    「変化を嫌う」「マネをする」「成長を望む」
  • 株価は「消費人口」で決まる
    「生産」ではなく「消費」に注目。生産年齢人口は意味がない。
  • 中国のネット市場に注目
    なんといっても「数」がちがう

などなど、面白い視点でお話をいただきました。

詳しくは木下さんの著書をどうぞ。

[イベント] 日経テレコン 21フェア 2008

 今日は六本木ヒルズで開催された「日経テレコン21フェア2008」に行き、竹中平蔵氏と宋文洲氏の基調講演を聞いてきました。

 午前中は竹中平蔵氏の「激動の世界経済の行方と日本の教訓」と題するお話でしたが、現在の世界金融危機について「本質を見極めるための視点」をもつことの重要性を語っていました。
 いくつかの問いに答えるかたちでのお話でしたが、その問いとは

  • 日本は経済大国か?
  • アジアの中で日本は「先進国」か?
  • 日本は「ものづくり」の国か?
  • 日本の経済はなぜ悪化したのか?
  • 「大恐慌」の再来なのか?
  • 「改革」が格差社会を生んだのか?

といったものでしたが、そこから「本質」を探り対処を誤らないようにしようと力説されていました。(もちろん麻生政権の打ち出した経済対策は何の解決にもならないという論点です)
 最後に、日本の政策には「スローガンがあってもアジェンダがない」ということで、竹中先生のいつもの持論(アジェンダ)を3つを投げかけて講演は終了となりました。すなわち、

  1. 羽田空港の2倍拡張、不眠ハブ空港化
  2. 法人税の低減(スーパー特区の設置)
  3. 東大民営化

 さて、午後は宋文洲氏の「人材の社有化は企業を弱体化させる」と題した講演でしたが、その中で宋氏のリーダー論などいろいろなお話が聞けました。

 「人材」というのはおかしな言い方で、いったい人は「材」なのか?という話からはじまり、「人事は化学反応である」というジャック・ウェルチの言葉などを引用して、人材は「動的」なものであり、会社といえども所有することはできないし、企業の人事政策を考えた場合「個人」の能力や性格ではなく、集団としてのパフォーマンスを最大化する「適材適所」政策が必要だというこを話されました。

 また、日本の管理職の「クセ」として、そんなことできるはずがないのに部下の「気持ち」や「行動」を管理しようとする。管理すべきは「ヒト」ではなく「コト」ではないのか。
 日本人の得意な「精神論」では何も解決できない。愛国心教育がバカげているのと同様に、愛社精神を教育することはできない。自分が属する企業に「愛着」を持つことはあるかもしれないが、それと愛社精神とは別物だ。今は、社員が会社を選ぶ時代だから「選ばれるリーダー」にならなくてはならない。
 というような話しも、いろいろなエピソードとともに話してくださいました。

2つの講演とも会場は満席でしたが、それぞれに気づきをいただくことができました。本を読むのもいいのですが、やはりライブ講演は足を運ぶ価値があります。

[イベント] 個人事業研究会(11月例会)公開セミナー

 今日は、六本木ライブラリー・メンバーズコミュニティ個人事業研究会の定例会でした。今回は公開セミナーとして、株式会社ヒューマンリソースの鈴木社長による「誕生日による統計心理学」講座をお聞きすることになりました。

 鈴木さんは、元プロバスケット選手だった方ですが、かつて保険会社の営業をなさっていたときに、この「誕生日による統計心理学」に出会い、仕事の中でさまざまなデータを積み上げて検証作業をされ、ひとつの考え方を確立されたそうです。

 簡単に言えば、誕生日によってその人が先天的に持つ特質を類型化しようと言うものですが、占いとはちがって統計データによって裏づけされたものであるというところに特徴があります。実際には国内で5000人ほどのサンプルからデータを得て、60分類(大きくは3分類)に当てはめて考えるそうです。

 大きな3分類というのは、その人の価値基準の傾向を3つに分けたもので、

  1. 人柄重視タイプ(33.3%)
  2. 結果重視タイプ(40.0%)
  3. 直感重視タイプ(26.7%)

に分類されるそうで、( )内の百分比は調査から拡大推計した日本人における割合だそうです。
そして、相手がどのタイプであるかを知れば上手にコミュニケーションをはかることができるというわけです。
 たとえば、人柄重視タイプに人にはきちんと起承転結を盛り込んで筋道立てて話し、結果重視タイプの人にはまず結論から先に話し、直感重視タイプの人にはとにかく興味をひきそうな面白い話を最初にするといった具合です。

 もっと詳しく知りたい方は、バースデイサイエンス研究所のサイトをご覧になってください。無料メールセミナーなども用意されていますので、試してみては。

 非常に面白い内容で、セミナーも大いに盛り上がりました。

[メディア] 今年の広告業界は大不況?

 広告大手の電通、博報堂DYホールディングスの08年9月期中間連結決算が発表されましたが、いずれも前年同期比マイナス(電通が売上高4.9%減、純利益43.8%減。博報堂DYが売上高1.8%減、純利益69.4%)となり、下期はさらにきびしい見通しとなっているようです。

 特に主要4媒体の売上高が、電通(単体)5%減、博報堂DY(主要4社)9%減と大きく落ち込んでいて、そのことは日本テレビ、テレビ東京が30年ぶりの赤字に転落するなど、在京キー局の収支状況をみてもわかります。

 9月の広告業売上高(経産省 特定サービス産業動態統計調査速報値)を見ると、前年同月と比較して全体では9.8%減ですが、四媒体では12.4%減となっている一方、インターネット広告だけは12.6%増となっています。
 ただ、そうは言っても実額で見るとインターネット広告の売上高は、マス四媒体合計の売上高の1/10にも満たないので、四媒体売上の落ち込みは大きな影響を与えています。またインターネット広告売上の伸びも、ここへ来て鈍化していることは間違いありません。

 広告業界やマスメディア各社にとっては、まだしばらくは厳しい状況が続きそうですが、景気が回復しても以前のような状況には戻らないと思われますし、今のうちにビジネスモデルそのものを考え直す必要がありそうです。

記事リンク: asahi.com(朝日新聞社):電通と博報堂、共に減収減益 9月中間 - ビジネス

記事リンク: asahi.com(朝日新聞社):日テレ・テレ東が三十数年ぶり赤字 CM落ち込む - ビジネス

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[ニュース雑感] 東京スター銀、三菱UFJを提訴

 この問題、新生銀行のときにも思ったのですが、どう考えても利用者(顧客)を無視した大企業のエゴとしか思えませんね。

 そもそも支店統廃合などで、自行ATMの設置場所を減らしたことは棚に上げておいて、無料ATMはけしからんというのは絶対におかしいですよ。同じ大銀行どうしのATMしか使えないなんて、利用者無視もはなはだしいです。自分が預金している銀行のATMがあれば、当然それを利用するでしょうし、他行のATMしかなければそこに「無料」という選択肢が利用者に与えられてしかるべきではないでしょうか。これは一種のカルテルであって独占禁止法違反と言われても仕方がないと思います。そもそも自行のATMを設置・運用する費用に比べれば、他行への支払手数料はかなり安くつくわけで、それを受取手数料と支払手数料のバランスが極端に悪いからという理由で利用停止にするの論理的におかしいです。三菱東京UFJのATMがないのならば、どこのATM使ったって利用者の自由じゃないですか。

 だいたい大手銀行のATMサービスは、地方銀行などに比べて利用者に不親切です。たとえば、現金での振込ができないとか、土日にATMでの預け入れができないとか、地銀ATMでは提供されているサービスがもともと欠如しているのです。その上さらに、提携ATMに制限を加えるというのは、利用者に不利益を与える悪質なカルテル行為だと思います。

 ぜひ、今回の東京スター銀行の提訴に対して、一般利用者にも納得の行く裁定を公取委に出してもらいものです。

記事リンク: asahi.com(朝日新聞社):「ATM停止は違法」 東京スター銀、三菱UFJを提訴 - 社会

[ニュース雑感] 関テレの民放連完全復帰

 関西テレビの民放連への完全復帰が認められたというニュースが出ていました。

日本民間放送連盟(民放連、広瀬道貞会長)は27日、総会参加などの民放連内の会員活動を禁止していた関西テレビ(大阪市)に対し、同日付で活動停止措置 を解き、民放連への全面復帰を認めた。同社は昨年4月、「発掘!あるある大事典」の捏造(ねつぞう)問題で除名され、今年4月には条件付きで再入会が認め られていた。<10/28 asahi.comより>

 関西テレビは、「発掘!あるある大事典」の番組捏造事件で、昨年4月に民放連から除名されていたわけですが、1年半を経て完全復帰が認められました。

 ところで、民放連による除名というのは、業界内での自主制裁にあたると思うのですが、なんというか「見せしめ」効果はあったのでしょうか。関テレの社内体制見直しや再発防止策などは、それなりに評価できると思いますが、テレビ業界全体としての改革が進んでいるというところが、どうも見えてこないようにも感じられます。
 関テレは除名という制裁を受けたわけですが、民放連加盟の各局も言ってみれば「同じ穴の狢」なわけで、その民放連が「除名」だの「復帰承認」だのということを決めても、何か白々しい感じを受けてしまいます。

 テレビ業界全体で(民放連もNHKも一緒になって)、番組制作に関する構造的な問題を解決していくための「大改革」を行わなくては、結局「のどもと過ぎれば・・・」ということになってしまうと思うのです。そして、また同様の事件が発覚して、テレビ局どうしが足の引っ張り合いをするという、無意味な繰り返しになるだけだと思うのですけどね。

記事リンク: asahi.com(朝日新聞社):関テレ、民放連に全面復帰 「あるある」除名から1年半 - 文化

[イベント] 個人事業研究会(10月例会)

 今日は、六本木ライブラリー・メンバーズコミュニティ個人事業研究会の定例会でした。今回のテーマは「創客営業」でした。創客営業研究所の木村さんによるセミナーという形式で行われましたが、グループワークなどもあって、あっという間の2時間でした。本来は、このセミナーは2日間にわったて行われるのだそうです。

 モノ売りのプロダクト営業から、コト売りのソリューション営業へ、そしてこれからは創客営業という、わかりやすいコンセプトでお話いただきました。

 「創客営業」の特徴は・・・

  • お客様は「存在する」かもしれないし、「存在しない」かもしれない
  • 「目的」は設定するが、「目標」はない
  • マニュアルはない(作れない)
  • お客様の背後から「同じ方向」を見る
  • お客様のリスクを引き受ける

 「創客営業」のキーワードは・・・ 

  • 企画力
  • 編集力
  • 創発力

 とまあ、このようなことなのですが、これだけでは良くわからないですよね。ここから先はネタバレになってしまいますので、興味のある方は創営研の木村さんに聞いてみてください。

[メディア] New York Sunの休刊

米ニューヨーク・サン紙が1日、休刊すると発表しました。サン紙は2002年にニューヨーク・タイムズに対抗して創刊された保守系日刊紙ですが、わずか6年でその幕を閉じることになったわけです。

インターネットの普及率が飛躍的に上がり、新聞各紙の発行部数が伸びなくなった、21世紀に入ってからの日刊紙創刊という、かなり大胆な挑戦だったわけですが、やはり時代の流れには逆らえなかったようです。

もし、ニューヨーク・サンが紙を発行せず、最初からオンライン・ニュースメディアとして事業を始めていたら、いったいどのような展開になっていたのでしょうか。タラレバですが、もしかしたらネット上ではNYタイムズを超える存在になっていたかもしれませんね。今となっては誰にもわかりませんが。

ライバルのNYタイムズ紙も、紙でもオンラインでもかなり苦しい経営を強いられているようです。今後の新聞メディアはどうなっていくのか。日本の新聞各紙も対岸の火事ではすまない状況になってきています。問題解決策としてはほとんど意味が無いと思える「あらたにす」に続く、日本新聞界の次の一手に注目してみたいと思います。

記事リンク: Losing Money, New York Sun Is to Shut Down - NYTimes.com

記事リンク: CNN.co.jp:ニューヨーク・サン紙が休刊を発表、新たな投資家確保に失敗

[ニュース雑感] ブランドと商標

朝日新聞(asahi.com)にこんな記事が載ってました。

藤久だってTOKYUだ 東急の使用差し止め請求を棄却 (2008年10月1日)

 「TOKYU」といえば「東急」。他社の営業使用は混同するから認められない――。東京急行電鉄(東京都渋谷区)がこう主張して、宮城県石巻市の建設会社「藤久(とうきゅう)建設」に英語表記の使用の差し止めを求めた訴訟の判決で、東京地裁は30日、東急側の請求を棄却した。

なんだかなぁ。東急は懐が小さいですね。地方の小さな建設会社を相手に、こんな請求起こさなくてもいいと思うのですが。このくらいのことで「TOKYU」ブランドを守れなくなってしまうのでしょうか。

昨日のエントリーで、松下(パナソニック)は社名や製品ブランド名が変わっても長く生きつづける「ビジョナリーカンパニー」なのではないかと書きましたが、東急の記事はなんだかその対極にあるように思ったので、ちょっとコメントしてみました。

記事リンク: asahi.com(朝日新聞社):藤久だってTOKYUだ 東急の使用差し止め請求を棄却 - 社会

[ニュース雑感] ビジョナリーカンパニー松下

今日、10月1日は何の日でしょうか。東京都にお住まいの方にとっては「都民の日」ですよね。昨年の10月1日のエントリーでは、「都民の日」について書きましたが、今年はその話ではありません。

そうなんです。今日から「松下電器産業」が「パナソニック」に社名変更。「ナショナル」ブランドもなくなってしまうのです。関係者にしてみればとても大きな決断だったに違いないのですが、グローバル化の波には逆らえないということでしょうか。「ナショナル」の名前を捨てたことで、単に日本の一大手企業ではないグローバル企業に進化することへの決意を感じます。

社名や製品ブランド名が変わったとしても、あるいは業態まで変わったとしても、「松下イズム」はずっと受け継がれていくのでしょう。これぞまさに「ビジョナリーカンパニー」なのかもしれません。

記事リンク: asahi.com(朝日新聞社):さよなら「松下」 最後の儀式、本社正門の銘板取り換え - ビジネス

参考書籍:

ジェームズ・C. コリンズ: ビジョナリー・カンパニー ― 時代を超える生存の原則

ジェームズ・C. コリンズ: ビジョナリー・カンパニー ― 時代を超える生存の原則

[イベント] BSL 損得学講座

 今日は、株式会社アックスコンサルティングさんが主催する「ビジネス成功研究会」なるセミナーに初めて参加してきました。
 今回は株式会社百家堂の古谷さんによる特別講演「損得学講座」があり、その後名刺交換会、アックスコンサルティング広瀬社長によるレギュラー講演、参加者の自己紹介・PRタイムというスケジュールになっていました。

 古谷さんの「損得学」のお話は、個人事業研究会の8月例会のときにもお聞きしたのですが、今回はグループ演習もあって、なかなか充実した内容となっていました。

 セミナー後、情報交流会が開かれ、多くの参加者の方々とお話ができました。いろいろと刺激になる面白い会でした。

[雑話] 「改善」と「改革」

 最近、思索をしていて思ったのですが、経営や政治における「改善」と「改革」ってどうちがうのだろうという問いについて、自分なりの答えを考えてみました。

 簡単に言うと「改善」と「改革」では、方向性(手順)が逆なのだと思います。

 「改善」というのは、ソリューションなんですね。何か過去(あるいは現在)の問題点を見つけ出して、それを解決して一歩前へ進むということなんだと思います。
 ですから、結果を何と比較評価するかと言えば「過去の状況」なんです。過去より良くなっていれば「改善」は成功したと言えるわけです。

 それに対して「改革」は、スクラップアンドビルドのイメージですね。問題点を抽出してつぶしていくと言うよりも、何か改革後の青写真があって、それを目指して今あるものを壊して作り直すというように感じます。
 ですから、結果の評価は想定した「未来の状況」の比較で行われ、それに近づくことができれば「改革」は成功したと言えるのだと思います。

 お役所が出す「改善」命令というのは、悪いところがあるから直せということですし、行政「改革」というのは、今あるダメな組織なり制度なりを壊して、未来に向けて作り直すということだと考えられます。

 企業経営にしても政治にしても、やはりそこには「ビジョン」がなければならないですよね。「ビジョン」なくしては、未来に向けての「改革」は行えないわけで、せいぜい問題点を修正する「改善」で終わってしまうのだと思います。

 仮にすべてがうまくいっているときにおいても、ただ漫然と「改善」だけを行っていればよいというものではなく、将来の「ビジョン」に向けて「改革」を必要とするときもあるのだと思います。

 「改革」はときに痛みを伴うこともあるかもしれませんが、「改善」に比べて、より前向きな行動であるとも言えそうです。

[雑話] コンサルタントの役割

 コンサルタントの役割って何なのでしょうか。ちょっとそんなことを考えてみました。

 以前、私はコンサルタントという仕事はあまりしたくないと思っていました。なぜかと言うとコンサルタントというのは他人のふんどしで相撲を取る「虚業」に思えて、そうではない「実業」につきたいと思っていたからです。それも自分で会社を興して儲けようとかではなく、既存の事業会社の経営に携わって「経営改革」とかを(他人事ではなく当事者として)やってみたかったのです。
 それが、どうしてコンサルティング会社をはじめたかと言うと、もしかしたらコンサルタントだからこそできることもあるのではないかと思ったからです。もっともコンサルタントという呼称は好きではないので、自分ではコミュニケーションデザイナーと名乗っていますが・・・

 以下自分なりの見解ですが、コンサルタントにできることとできないことをまとめてみました。

<コンサルタントにできること>

  • 第三者の目で見て、分析し、見解を述べること
  • クライアントの「気づき」を助けること
  • 目的に沿って実施案を提案する、あるいは評価すること
  • 実施の過程および結果を評価すること

<コンサルタントにはできないこと>

  • 目的や目標を決定すること
  • ソリューションそのものを提供すること
  • 実施をすること

 つまり、コンサルタントは自ら「価値」を生み出すことはできないが、クライアントが「価値」を生むお手伝いはできるということだと思います。言ってみれば、医者が患者に「タバコをやめなさい」とか「運動しなさい」と言ったり、そのためのサポートをしてりはできても、患者の代わりにタバコをやめたり運動したりはできないのと同じことですね。
 最近では、ハンズオンで企業再生などを請け負うコンサルティング会社もありますが、その仕事自体はコンサルタントの仕事の域を超えているので、別物と考えるほうがよいでしょう。

 実は当社の社名には「コンサルティング」という言葉がついていますが、実際にはコンサルティングのほかに、アウトソーシングも受けています。コンサルティングは、クライアントが行うさまざまな業務を、あくまでサポートするというのが本来の姿だと思いますが、本来クライアント自身が行わなければならない業務を肩代わりするという、アウトソーシングも発生することがあります。

 コンサルタント業をやっていて一番うれしいのは、やはりクライアントが新しい「気づき」をもってプロジェクトを成功させることができたときですね。最終的に決断して実施をするのはクライアントですから、私たちの提案をそのまま受け入れてもらえたとしても(私たちは「提案を受け入れてもらう=自社商品を購入してもらえる」というコンサルティング営業ではありませんから)、逆にそんな他人任せできちんと実施できるのかなぁと思ってしまいます。
 ですから、当社では具体的な実施案の提案はなるべくしないようにしています。クライアントに自ら実施案をつくってもらい、それをもとに第三者の視点で評価・助言をさせていただくという形をとっています。他人の作った実施案では、実際に実施する段階で気持ちが入らない(失敗しても他人のせいにできる)という例をいくつも見てきているからです。

 これからも、多くのクライアントの「気づき」発見をお手伝いできればと思っています。

[メディア] TBS、認定放送持株会社へ

 ロイターによると、TBSが来年4月に認定放送持株会社に移行するそうです。

 [東京 11日 ロイター] TBS(9401.T: 株価, ニュース, レポート)は11日、2009年4月1日付で放送法が定める認定放送持株会社に移行すると発表した。会社分割によって、テレビジョン免許と関連する放送事業は完全子会社のTBSテレビに継承させる。

 放送とその周辺事業との連携による相乗効果を高め、各事業部門の経営目標と責任を明確にするグループ体制の構築が必要としている。12月中旬に会社分割の承認を目的とする臨時株主総会を開催する。

 認定持株会社では、特定株主の出資比率は議決権の3分の1未満に制限される。このためグループでTBS株式20%弱を保有する楽天(4755.Q: 株価, ニュース, レポート)は、法的にTBSの買収が不可能になる。

 楽天は、従来からTBSによる認定持株会社への移行に反対する立場を示している。臨時株主総会では議案に反対し、会社法に基づく株式の買い取り請求権を取得する可能性がある。

 ということなのだそうですが、どうも改正放送法の認定持株会社というのは中途半端ですよね。放送法改正後、すでにフジテレビが認定持株会社設立の意向を発表していますが、なんとももどかしい感じです。

 マスメディア集中排除原則というのが、なんというか半分生き続けているわけですが、今の時代にどれほどの意味があるのでしょうか。特定の資本が複数メディアを支配すると、偏向報道などが起きて放送の公共性が失われることを懸念して作られた原則だと思いますが、

  1. 今や一般国民にとっての情報源はマスメディアに限られるわけではなく、偏向報道があったとしても、すぐにインターネットなどで暴かれる。
    ⇒最近の一連の企業不祥事などを見れば明らか
  2. 複数メディアがけん制しあうことを期待しているかもしれないが、実はメディアどうしがかばいあう体質があって、自浄作用が働いていない。
    ⇒毎日WaiWai問題はなぜマスコミで報道されないのか
  3. なんだかんだ言っても、多くの国民は何か大きな事件があればNHKを見てしまう傾向にある。国家権力のNHKへの介入のほうがよほど問題だ。
    ⇒福田首相辞任会見の視聴率はNHKのひとり勝ち

 というようなことを考えれば、取るに足らないような気もします。かつての山形地区とか、ナベツネさんの読売グループ支配とか、今まで弊害がなかったわけではないですが、国民の情報リテラシーも上がってきているので、マスメディア集中排除原則は時代に合わなくなってきているのだと思います。
 むしろ、マスメディアの権威が失墜する傾向にある中で、ネット上の「仲間」の情報しか信用しないというような人たちが生まれてくるほうが心配です。そういう意味では、いくつかの既存のメディア企業が統合されて、日本に巨大メディア企業が生まれても、それはそれで良いと思いますが、楽天のような企業がメディアを支配するというのはちょっと違うんじゃないかと感じています。
         

記事リンク:TBSが認定放送持株会社に移行、楽天による買収は不可能に | Reuters

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[イベント] HDJ奥井俊史社長のライブラリートーク

 昨日は、アカデミーヒルズ六本木ライブラリーのライブラリートークに参加してきました。今回のスピーカーはハーレーダビッドソン ジャパンの奥井俊史社長による「理論を越える現場マーケディング 通念への疑問」と題するお話でした。

 日本国内の二輪車販売台数が最盛期の1/5に落ち込む中、ハーレーだけが1985年以来23年間にわたり、毎年前年以上の売上を達成し伸び続けてきた秘密を語ってくださいました。

 ハーレーダビッドソンといえば、世界的に有名なブランドですし、ライダーにとっては憧れの一台でもありますが、マーケティングの常識?から言えば、日本のオートバイ市場でハーレーを売っていくというのは、たいへん困難なチャレンジだと言えるのですが、奥井さんは1990年からそのチャレンジに身を投じ、今日まで常識を超える実績を残して来られました。

 実際、ちょっと考えただけでも次のようなディズアドバンテージ?があると思います

  • 二輪車マーケット全体がシュリンクしている
  • 特に大型二輪車のマーケットは小さい(免許保有者が少ない)
  • 国産車と価格勝負はできない(平均で2倍以上の価格)
  • アメ車はエコイメージから遠く、時代の流れに合わない

 さらに、お話をうかがっている中で、次のような悪条件?もあったそうです。

  • 販売網の弱さ(直営販売店はおろか、資本が入っている販売店もない)
  • 製品寿命が長く(なんと平均55年)、買い替え需要が少ない

 そうした状況下で、いかにハーレーを売ってきたかという販売戦略、マーケティング戦略についていろいろとお話いただいたのですが、その中で私なりにポイントだと感じたキーワードが3つあります。

  1. ライフスタイル・マーケティング
  2. イベント・マーケティング
  3. 感性価値

 最初のライフスタイル・マーケティングですが、「そば屋も郵便配達もバイク便もハーレーを使わない」ということからもわかるように、ハーレーはヒトやモノをある地点から別の地点へ移動させるための乗り物ではなく、レジャーヴィークルとして以外の用途には使われない。
 そこで顧客バリューをその一点に絞り込んで、ハーレーのあるライフスタイルそのものを訴求していくというマーケティング手法をとったということです。このライフスタイル・マーケティングの中には、単にハーレーのある暮らしという漠然としたものだけではなく、オートバイは危険と隣り合わせの乗り物であるという認識の下に行われる、安全運転についての啓蒙活動をしたり、あるいは意外にもハーレーはエコなヴィークルであるということを伝えることで、顧客のライフスタイル全般にわたって満足感を提供するようなものであるように受け取りました。

 2番目のイベントに関しては、イベント会社に丸投げで行うのではなく「手作り」のイベントを心がけているとのことでした。しかも、年間50本くらいの数をこなしているそうです。
 一般の広告やカタログからは得られない、貴重な「ブランド体験」をもたらす場としてのイベントは、きっとHDJのマーケティング・コミュニケーションの重要な柱となっていると思います。

 最後の感性価値ですが、これは非常に重要ですね。顧客(消費者)にとってのバリューが何かということを、きちんと認識していなければ現代のマーケティングは成功しません。消費者の行動というものは、必ずしも経済合理性に基づいてはいません。ですから、いくら性能や機能の優れた点をアピールしても、価格訴求をはかっても、それで消費者がモノを買いたくなるかというと、それはちがうんですね。
 何年か前に「CRM」ということが盛んに言われ、そのためのパッケージソフトも多数開発されましたが、それらの多くは「売り手の論理」で作られており、ほんとうに「買い手」の視点に立っているとは言えないものがほとんどのような気がします。その辺りのことについても、奥井社長は触れられていました。

 今回のライブラリートークでの奥井社長のお話には、たいへん共感する部分も多く、また素晴らしい事例としてとても勉強になりました。

 HDJの営業・マーケティングについてもっと詳しくお読みになりたければ、下記の奥井社長の著書が役に立つかと思います。書評はまた別のエントリーで書こうと思っています。

 

奥井 俊史: ハーレーダビッドソン ジャパン実践営業革新

奥井 俊史: ハーレーダビッドソン ジャパン実践営業革新

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[イベント] 個人事業研究会(9月例会)

 昨晩は、六本木ライブラリー・メンバーズコミュニティ個人事業研究会の定例会でした。今回のテーマは「強み(USP)発見」、普段なかなか気づかない自分の強みを、どのようにして発見するかという2時間でした。

 今回は主宰の木村さんが、自らの強み(USP、コア・コンピタンス)を発見するための「ワーク」を用意してくださいました。
 詳しくはここでは書きませんが、自分自身についてのいくつかの質問の答えたり、「自分物語」を書いてみたり、今までやってきた仕事上の出来事を棚卸したりと、なかなか面白い(けど、ちょっとしんどい)ワークをこなすうちに、自分の「強み」が見えてきます。

 私は、「そういえば昔、転職活動をしているときに似たようなことをやったような気がするな」とか思いながらワークを進めていきましたが、やはりサラリーマンの個人として考えるのと、事業主として考えるのでは、微妙に違いがあるように感じました。われわれのようなスモールカンパニーでは、私自身の「個人の強み」と「会社の強み」がほぼイコールなので、ある意味ではわかりやすいかもしれません。

 さて、実際にワークを終えてみると、結構普段は見落としているようなことも含め、何かひとつのまとまりのようなものが出てきました。私自身の仕事についても、いままで思っていたのとは少しちがう結果がでました。
 私たちのようなコンサルタントの仕事は、何かクライアントの抱える問題に対して「ソリューション」を提供することだと思っていましたが、リソースも限られている中で大規模ファームと同じ内容のアウトプットはできないわけで、もうちょっと独自性のある「強み」を全面に出さないといけないと感じました。現実的に個人あるいはごく小規模な会社のコンサルタントができるのは、最終成果物としてのソリューションの提供ではなく、問題を解決するためのヒントを提供してクライアント自身に「気づいてもらう」ところまでだと感じました。
 結局、私たちのようなコンサルタントが提供すべきなのは、高度な専門知識や分厚いレポートではなく、クライアントにとって新鮮な「視点」なのだという気がします。

[メディア] 毎日WaiWai問題からわかったこと

 このネタをどこで取り上げようかと思っていたのですが、先週金曜日のセミナーの中でも若干触れましたし、ちょうど今日(9/1)「毎日デイリーニューズ」の刷新再出発ということで、「改めておわびと決意」という発表記事も出ましたので、ここらでちょっとまとめてみようかと思います。

 この問題の一連の顛末については、このエントリーをお読みになっている方々はご存知かと思いますので、ここでは省略させていただきます。詳しくお知りになりたければ、まとめサイトとなども多くありますので、そちらをご覧ください。GIGAZINEの記事がわかりやすいかもしれません。

 さて、この毎日WaiWai問題を通じて私があらてめて認識したことがいくつかありますが、大きく言うと次の3つになるかと思います。

  1. あらゆる企業は消費者の監視の目にさらされている。なのに企業の危機管理は甘すぎる。
  2. ネット上の情報だけでは、一般大衆を巻き込んだ大きなムーブメントは作れない。(マスメディアのパワーは侮れない)
  3. 日本人は英文メディアを読まないし、ネット上への情報発信も日本語がほとんどで、インターネット利用価値の半分以上を失っている。

 これら3点を順に見ていきたいと思います。

 1.については、今回の問題に限ったことではなく、最近のさまざまな企業の不祥事からも同様に、コーポレート・ガバナンスができていないことや、問題発覚後の対応のマズさなど、企業の危機管理の甘さがうかがえます。
 今回のWaiWai問題は、たまたまウェブコンテンツに関する問題であったことなどから、2ちゃんねるをはじめとしたネット上での抗議運動が広がって、電凸につながり大きな影響を与えたわけですが、問題の根底にあるものは食肉偽装や船場吉兆の事件と同様であると考えるのが妥当でしょう。この問題を「ネットメディア対マスメディア」の攻防というようなとらえ方をする向きもありますが、それは本質的な議論ではないと思います。

 2.に関しては、ちょっと面白いデータ分析をしてみましたので、ご紹介したいと思います。私が調べてみたデータとは、一般のブログでどれだけ「毎日WaiWai問題」が記事になったかを時系列で追ったものです。元のデータはニフティのBuzzSeeQerというサービスから拾っています。
 先ずは、つぎのグラフを見てください。

Waiwai01
 ブログ記事数のデータは、6/15~8/14の2ヶ月間とっていますが、2chを中心にあちらこちらで大きな話題になりはじめていたにもかかわらず、6/20以前は一般ブログではほとんど記事になっていません。記事数が大きく伸びているところでは、何かしらマスメディアでこの問題が取り上げられているわけで(Yahoo!ニュースもマスメディアに近いと言えるでしょう)、やはりネット上で発信するブログであっても、一般の人々が話題にするネタ元はネットメディアよりもマスメディアであることがうかがえます。
 実は上のグラフだけでは、この話題に関する記事数の動向はわかっても、全体的にどれくらいの一般の関心度があるかということはわからないと思うので、以前のエントリーで使った8/4週の他の話題の記事数とを比較してみたものが、次のグラフです。

Waiwai02

 最初のグラフでピンクの網がけになっている部分がこの期間にあたるのですが、最初のグラフでは8/7にピークがあるように見えますが、上のグラフで見ると他の大きな話題にくらべるていかに取り上げられ方が少ないかがわかると思います。マスメディアが持つ、一般の人々の関心を広く集めるパワーは恐るべしです。

 3.については、WaiWaiの低俗記事はかなり前から定期的に掲載されていたにもかかわらず、多くの人が気づいて問題にすることはなかったことや、実はこれらの記事のいくつかは10年以上も前に「Mainichi Daily News」本紙に掲載されていたのですが、そのときには大きな問題とならなかったことなどからもわかると思います。
 「どうせ英文メディアなんて誰も読んでないよ」という考えが、毎日新聞社内にあったことは間違いないでしょう。だから、記事内容についての社内チェックも甘く(面倒だったのか、チェックする立場にある人たちが英語力がなかったのか、あるいは英文媒体を軽視というかお荷物扱いだったのか・・・)、外国人編集者に任せきりになっていたのでしょう。
 日本は世界一のブログ大国だという説もありますが、アフィリエイト目当てなどのスパムブログを除くと、200万~300万サイトというのが妥当な数字とも言われています。いずれにしても、そのほとんどが日本語で書かれているわけで、広く一般的に海外の人々に読まれることはないはずです。
 そうなると、いくらCGMによってマスメディアの権威が下がったとは言っても、外国人が日本について英語で知ろうとすると、新聞社等の英文サイトというのは重要な情報ソースになるわけで、その責任は重いと言わざるを得ません。
 この点は、日本国内におけるインターネット利用の現状において、ひとつの大きなテーマであると思います。今回のWaiWai問題も、インターネットがグローバルネットワークであるという性格と日本におけるインターネット利用の特殊性(閉鎖性)の矛盾が引き起こした問題の一例とも言えるでしょう。

 この毎日WaiWai問題そのものに関しては、いろいろな争点があると思いますが、インターネットというものが、私たち生活者や企業にとってどういう意味を持ち、どのようにつきあっていかなければならないのかという観点から、ちょっと思いついたことをまとめてみました。
 機会があれば、またそのあたりを掘り下げてみたいと思います。

[イベント] 友人の社長就任祝いパーティー

 今日は、アーク都市塾の「市場創造戦略」コースで共に学んだ仲間のひとりが、家業を継いで社長に就任したので、みんなでお祝いのパーティーをしました。

 集まった9名は、みな仕事もバラバラで、同じクラスで学んだという以外につながりはないのですが、たいへん楽しい会になりました。
 このような気の置けないカジュアルな仲間たちとの交流は、何かひとつの解を出すために同じ目的で集まる会議などに比べて、意外にも生産性は悪くないのではないかと思うことがしばしばあります。こうした雑談の中から、「これだ!」というブレイクスルーが見つかることもよくありますよね。

 

お料理も美味しかったし、あ~楽しかった!

 ちなみに、社長就任されたのはこの人です。
(わかる人にはわかるかな・・・)

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[メディア] TBS、4─6月のスポット広告が10%以上落ち込む可能性

 ロイターのインタビュー記事にTBSの売上に関して次のようなことが書かれていました。

 [東京 10日 ロイター] TBS(9401.T: 株価, ニュース, レポート)の井上弘社長は10日、2008年4─6月期の広告収入について、番組の合間に流すスポット広告が前年同期比で10%以上落ち込む可能性があるとの見通しを示した。スポンサー企業が原料高の影響を受けた要因が大きいと分析している。

 たしかに民放テレビ各局のスポット広告収入は落ち込んでいるようです。井上社長のコメントでは、広告主企業の原料高等による製造コスト増大が広告費カットにつながっているようだとのことですが、ではなぜ広告費の中でもテレビのスポット広告が真っ先に削られるのかを、もう少し真剣に考えて見る必要があるのではないかと思います。

 番組提供は半年とか一年の長期契約で固定費になっているので、カットしやすいスポット広告の予算を削るとか、テレビ広告費は予算インパクトが大きいのでそこから手をつけるとか、今まではそういう理由からスポット予算がカットされていたのだと思います。しかし、広告費が売上のXX%とかという「一般経費=コスト」として考えられていた時代には、たしかにそういうことだったのだと思いますが、現在は先進的な企業においては「広告費=投資」と考えるようになってきています。
 投資であれば、当然リターンを期待します。投資に見合うリターンを生むのであれば、単にコストカットだと言って広告費を削るというのは、正しい経営判断とは言えないでしょう。
 実は私は、広告主企業がTVスポット広告予算を縮小することによる売上に対するインパクトを、さほど重要視しなくなってきている、つまり以前ほどTVスポット広告の効果が得られないと感じてきているのではないかと思っています。それで、直接的な効果の期待できる他の広告・販促予算よりも先に、TVスポット広告予算を削るようになったのではないか。そんなふうにも考えられます。
 ですから、原料高がおさまり景気が順調に良くなれば、テレビのスポット広告費もそれにともなって回復すると期待するのは、若干危険な感じもします。テレビ局の人たちは、10年前とは確実に世の中変わっているということを認識し、もっと危機感をもってビジネスを考えるべきときに来ていると思うのですが、どうも今回の井上社長のインタビューからは、そうした感じは伝わってきませんね。

 さらに・・・

 井上社長は、広告収入の落ち込みを受け、番組制作費の削減を進める考えを示し、今年度は「前年を下回って着地したい」(井上社長)と述べた。同社 は、昨年1218億円だった番組制作費が、08年度は1220億円とほぼ横ばいになるとの予想を示していた。具体的な削減規模については、番組制作工程の 見直しなどを精査しているとし、明言を避けた。

 ただ、井上社長は、放送番組は経営の屋台骨であるほか、DVD化や海外放送局への販売など2次利用を通じた広告外の収入増にもつながると考えている。番組の質的水準を保つ必要があるとし、中長期的な制作費の水準は現在に比べ「あまり変わらない」との見通しも示した。


 とも書かれていましたが、番組制作費の高コスト体質は、ある意味でテレビ局自身がつくりだしてきたもので、テレビ局や広告会社および大手制作会社が利益を確保するために、3K職場といわれる下請け番組制作会社へのしわ寄せは相当なものです。(池田信夫 blogのエントリー「テレビ業界という格差社会」にその構造はよくまとまっています)
 実際、質の高い番組コンテンツ制作には、それなりの費用がかかることは確かですが、いろいろなムダも多くあるのです。バラエティ番組をわざわざハイビジョン制作する必要はないと思いますし、テレビ局=高給取りという時代ももう終わりでいいんじゃないかと思うのです。

 また、番組コンテンツの2次利用を通じたいわゆる「放送外収入」を期待しているようですが、海外への販売などを除いた国内での収入はあまり期待できないと考えられます。録画機が進歩した時代にDVDなどのパッケージソフトが爆発的に売れるとは思えませんし、過去の地上波放送番組をBSやCSで使いまわしている現状を考えると、慢性的なコンテンツ不足が続く中で番組制作の費用投下にも「選択と集中」が必要なのではないでしょうか。
 NHK総合を含めれば、関東地区などではいわゆる「地上波総合放送局」が6チャンネルもあること自体、もはや無意味になってきていると言えます。地上波テレビ各局も、もう少し独自性を高めていかないと、テレビ全体の視聴が(特に若年層で)落ち込む中、今までどおりの収益を上げることは簡単ではなくなっているはずです。

記事リンク: インタビュー:TBS、4─6月のスポット広告が10%以上落ち込む可能性 | Reuters

[ニュース雑感] たばこ1000円で、喫煙者の80~90%が禁煙も?

ロイターニュースに次のような記事が載っていました。

 [東京 7日 ロイター] 日本たばこ産業(JT)(2914.T: 株価, ニュース, レポート)の木村宏社長は7日、ロイターとのインタビューで、大幅増税によりたばこが1箱1000円に引き上げられた場合について答えた。

 木村社長は「大幅な需要減を来たすことは必至。1000円になれば、禁煙する人が80―90%出てもおかしくない。残った人も、節煙で生活防衛するだろう」と述べ「産業が産業として耐え得るレベルをはるかに超える」と強く反対の意向を示した。

(以下続く・・・)

この記事を読んで、みなさんはどんなことをお感じになったでしょうか。私が感じたことは2点あります。

 まずは、木村社長の「産業が産業として耐え得るレベルをはるかに超える」との発言からも見えるように、税収のためにずっと国が運営してきた「たばこ専売事業」そのものの存在意義が問われているのだと思います。
 だいたい一企業の社名が「日本たばこ”産業”」だなんて、あまりに傲慢ですよ。親方日の丸で、今まで国民の健康を犠牲にしながら莫大な独占利益をあげてきたツケがそろそろまわってきたのではないでしょうか。
 たばこ増税(1箱1000円)が実施されれば、おそらく税収総額はマイナスになるでしょう。それでも良いのではないでしょうか。それで喫煙者が減れば、長期的に見て医療に関する財政負担は楽になると思うのですが。これからの時代に「たばこ専売事業」が本当に必要かどうかを考え直す必要があると思います。

 もうひとつ、「1000円になれば、禁煙する人が80―90%出てもおかしくない。」という発言からうかがえるのは、「タバコは簡単にやめられる」という認識を木村社長が持っているのではないかということです。
 今まで、なかなかタバコがやめられないのはニコチン中毒のためだというように思われてきていましたが、実はニコチンの中毒性については科学的根拠が薄いと指摘する声も多数あります。要するに禁煙ガムやニコチンパッチのお世話にならずとも、「1000円になったからもうやめよう」という動機でも簡単に禁煙できるのです。
 実際、私がタバコをやめたとき(30年近く前の話ですが)もそうでした。当時一日に40本ほど(セブンスター2箱)を吸っていましたが、あるとき長野の山奥で合宿をしていた際にタバコを切らしてしまい、手に入れるには何キロも山を下って買いに行かなくてはならない状況でした。結局、買いに行くのが「面倒くさい」という動機だけで、ピタッと吸わなくなってしまいました。そのことを禁煙セラピストをしている友人に話したら、「そういうもんなんだよ。その気になればタバコは簡単にやめられるのさ。」とあたりまえのように言われました。
 なので、木村社長もそのことを知っているから危機感を募らせているのかもしれません。

   

ニュースリンク: たばこ1箱1000円なら、喫煙者の80―90%が禁煙も=JT社長 | Reuters

関連エントリー: 今日からtaspo全面導入
 

[イベント] 個人事業研究会(7月例会)

 今日は、六本木ライブラリー・メンバーズコミュニティ個人事業研究会の定例会でした。今回のテーマは「場所」です。日頃仕事やリラクゼーションなどに活用しているとっておきの場所を、それぞれに紹介し合おうという会でした。

 いろいろな「場所」がメンバーから出てきましたが、いくつか紹介すると

  • 空港 : ラウンジ、有料シャワー、マッサージ
  • 緑のあるところ : 上野の森、青山墓地
  • アカデミーヒルズ : グレートブックスライブリ
  • 森美術館 : MAMCメンバーなら展望台(TCV、スカイデッキ)も利用可
  • 銀行のラウンジ : シティバンクゴールドラウンジ、新生銀行プラチナラウンジ
  • 駅の待合室 : 品川駅新幹線待合室エキュート側
  • ホテルの朝食 : インターコンチネンタルホテルANA東京
  • 六本木の穴場スポット : けやき坂 TSUTAYA/スターバックス

などなどです。

 いずれにしても、みなさん頭も身体もリフレッシュできる場所、あるいはちょっとした空き時間に仕事が出来る場所、落ち着いて仕事をする場所など、それぞれに「自分の場所」をお持ちのようです。

 以前から私は「考える」時間と「感じる」時間を大切にしたいと考えていますが、そのための時間だけでなく「空間」も大切だと思います。

[雑話] 決算

 今日は決算を確定するために、税理士さんの事務所へ行ってきました。やっと会社も3年を無事に?過ぎ、4期目を迎えることができました。
 残念ながら昨期も赤字決算で、累積赤字はなかなか減りません(苦笑)。
 でも、昨期から少しずつやりたい仕事をできるようになってきたかもしれません。いつまでも赤字は困りますが、今までの投資からやっと芽が育ってきたのかもしれません。

 とりあえず3年間は我慢しようと思っていましたので、今期は成長の年としたいですね。一気に累積赤字解消は無理でも、単年度黒字にはしたいと思います。

 これまで、いろいろと弊社を支えてくださったみなさま、心より御礼申し上げます。

 これからもどうぞよろしくお願いいたします。happy01

[イベント] 個人事業研究会公開講座

 アカデミーヒルズ六本木ライブラリーのメンバーズ・コミュニティである「個人事業研究会」の定例会が、今回は公開講座という形で開催されました。

 同研究会のメンバーである公認会計士の石井正吾さんが、「ヒルズ君の1年~税務・計はどうしよう!」というタイトルで、個人事業主の税務・会計について、実務のポイントをわかりやすく話してくださいました。公開募集で申し込み者は60名近くになり(レギュラー参加のメンバーは10名ほどです)、盛況なセミナーとなりました。
 わかっているようで実はわかっていなかったことがたくさん出てきて、あらためて理解・納得できて、とても参考になりました。

 次回の定例会(3月7日)も公開になります。内容は、中小企業診断士の西岡昭喜さんによる「ヒルズ君の危機管理」というタイトルのお話です。詳細は六本木ライブラリーのメンバーズ・コミュニティのページで紹介されています。

 このようなコミュニティで、それぞれの分野のエキスパートが、無償でその「知」を公開し合うというスタイルは、とても良いと思います。これからも個人事業研究会の活動が盛り上がるよう、私もメンバーとしてできる限りの協力をしたいと思っています。

[イベント] アートと企業ブランディング

 今日は森美術館主催のシンポジウム「企業ブランディングにアートを活かす」に行って来ました。これは現在森美術館で開催中の展覧会「アートは心のためにある:UBSアートコレクションより」関連のパブリックプログラムとして開かれたものですが、ベネッセの福武会長の講演もあって日欧の企業の取り組みが比較できたりして、なかなか面白いシンポジウムでした。

 最初にUBSアートコレクションのペトラ・アレンズ女史からのプレゼンテーションとジャン=クリストフ・アマン氏による講演、続いてベネッセコーポレーション会長の福武總一郎氏の講演があり、最後に南條史生森美術館館長をモデレーターに3名の講演者によるディスカッションという内容でした。

 アレンズ女史からは、アートをいかに企業ブランディングに結びつけるかという視点で、UBSの取り組みの紹介があり、わかりやすいプレゼンテーションでUBSアートコレクションの背景にある考え方などが良くわかりました。
 続くアマン氏は、「アートはアートだ、金儲けの道具ではない」というような内容を熱く語っていらっしゃいました、たぶん(私の英語ヒアリング能力の範囲内でですが)。また、そうした方向についてUBSのマネジメントは「金は出すが口は出さない」姿勢を貫いていて立派だというようなこともおっしゃっていたと思います。
 それに対して、福武氏は日本企業として「Naoshima」を世界的に有名にした経緯について、地方活性化のツールとしてのアートというような切り口でお話されていました。

 最後のディスカッションでは、国際的な企業アートコレクションとしてさまざまな作品を集め、各国で展覧会を開いてコレクションを公開しているUBSと、日本のドメスティックなオーナー企業であるベネッセの取り組みとの違いと共通点について、いろいろな角度から議論が交わされ、興味深い内容となりました。

 いずれにしても、アートが企業ブランディングに活かす取り組みが、様々な形でなされていますが、アートファンにとってはいろいろなアーティストの作品を気軽に楽しめれば、スポンサーがどこであれ関係ないような気もします。ただ文化活動の支援に積極的な企業は、やはり消費者のイメージ(好感度)も高いというのは、日経企業イメージ調査等の数字を見ても事実のようです。

[メディア] NHK会長と経営委の対立

 NHKが次期5カ年経営計画案の一部を初めて公表したようですが、経営委員会が示した見解からは、かなりかけ離れた内容のようです。

 NHKの橋本会長は、「NHKの財政構造に値下げのメカニズムを導入することが抜本的な改革だ。経営委が求めている率は、現実の組織を抱える中では難しい。必要な経費は計上していく」と述べ、経営委員会との対決姿勢を鮮明にしたようですが、やはり内部の人間主導の経営改革案は甘いと言わざるを得ないでしょう。

 受信契約率向上と受信料の値下げについても、単純なトレードオフではないはずです。全国民に質の良い番組を提供することは、もちろんNHK最大の使命です。しかし、だからといって経営努力を怠り、制作費をいくらつぎ込んでも良いというわけでは決してありません。
 今までのNHKを見てきている国民(受信料負担者)が納得する経営改革とはどうあるべきなのかを、もっと真剣に考えるべきです。
 徹底した経営効率化とガバナンスの確立をはっきりと示す経営計画案が見えてこない限り、経営委員会から「甘い」と言われても当然だと思います。やはり、誰か外部からプロが入って経営改革を行ったほうが良いように見えますが、いかがでしょうか。

[ニュースリンク] asahi.com:NHK会長、経営委と対立鮮明 2ケタ値下げ「困難」 - 文化・芸能

[イベント] 経営情報化サミット2007

 今日は日経BP社の「日経情報ストラテジー」創刊15周年記念セミナー「経営情報化サミット2007」に参加してきました。

 私が聞いた講演は以下の4つですが、

  1. 基調講演
    強く正しい経営力が企業を革新させる
    リヴァンプ 代表パートナー 玉塚 元一 氏
  2. 特別講演
    コア事業の変革が生んだSuicaの事業戦略
    東日本旅客鉄道常務取締役 IT・Suica事業本部長 鉄道事業本部副本部長 小縣 方樹 氏
  3. 特別講演
    逆転の競争戦略
    早稲田大学ビジネススクール教授 山田 英夫 氏
  4. 特別講演
    IT投資を経営成果に結びつけるために-大規模調査にもとづく実証
    東京工業大学大学院社会理工学研究科 教授飯島 淳一 氏

 それぞれに興味深い内容でしたが、特によかったのは今まで私が「アーク都市塾」で受講してきたテーマについての実践編といった内容が多く、それぞれのテーマをより深く理解できた点です。
 1.の玉塚氏の講演は「企業バリューアップ戦略」コース、2.のSuicaの事業戦略については「ビジネスイノベーション」コース、そして3.の山田教授のお話は「市場創造戦略」コースの実践モデルとして、とても参考になりました。

 ビジネスにおいてはもちろんですが、世の中いろいろな視点から捉えると新しいものが見えてきたり、「知識」というものも多くのものに触れることによって、より深い理解に変わるのだということを、あらためて認識した有意義なイベントでした。

[イベント] CMO Conference 2007

 丸ビルホールで開催されたCMO Conference 2007というイベントに参加してきました。CMO(Chief Marketing Officer マーケティング最高責任者)という役職は、CEO,COO,CFOやCIO,CTOなどに比べて聞き慣れない呼称かもしれません。このイベントの趣旨は、企業経営においてますます「マーケティング」の重要性が増している中で、CMOの役割を再認識し業種・業態を問わず同じ職種にある人たちの横のつながりを深めて、日本企業のマーケティングをレベルアップさせようということらしいです。

 実は、私も以前いたインターネット関連のベンチャー企業でCMOをやっていましたし、少なくともマーケティング・コミュニケーションを中心とした、コミュニケーションに関するコンサルティングが私の仕事ですので、とても興味深いイベントでした。

 イベントの中身は、運営を担当されていたIDGさんの「CMO Conference 2007」のページをご覧頂けばわかると思いますが、最初にこのイベントおよび主催者のCMO Executive Committee発足の趣旨について、CMOワールドワイド株式会社加茂純氏と一橋大学の神岡太郎教授から紹介があり、その後各企業のCMO(およびCMO的役割を担っている)の方々からの講演がありました。
 
基調講演は、日本コカ・コーラのフランソワ ゲイ・ベリール氏でしたが、最近の先進的なマーケティングへの取り組みは興味深く、かつて私が同社のメディア・プランニングに関わっていた80年代後半から90年代前半の10年と比べると、隔世の感がありました。
 続くMarketing Evolution社のレックス ブリッグス氏による、マーケティング投資の最適化手法の話も面白く、海外の手法をそのまま日本に持ち込むことが良いかどうかは別にして、日本企業も媒体費を値切ることばかりに熱心になっていないで、もっとそうした分野への取り組みを模索するべきだと痛感しました。
 また、コクヨS&Tの井上 恭史氏による講演では、歴史の古いメーカーでありながら、顧客にとってのバリューを単に個々の製品が持つ機能ではなく「ひらめき・はかどり・ここちよさ」という3つに読み替え、画期的なマーケティングの発想転換を生んだ取り組みに感心させられました。

 こうした、企業や業種という範囲を超えたナレッジ共有の試みは、これからもどんどん行われるべきだと思います。広告業界にしろ各企業のマーケティングにしろ、知識の囲い込みをしてもどうせ大した差はなく、そんなことで競争優位に立てるというものでもありません。日本の産業全体の発展のために、どんどん社内の知識をディスクロージャーして、枠を越えたつながりがあっても良いのではないでしょうか。

[記事リンク] asahi.com:「マーケティングが中核」 丸の内でCMO会議 - ビジネス

[時事コメント] 安倍改造内閣は再チャレンジモードではない

 安倍改造内閣が発足しましたが、どうもこの「お年寄り内閣」はうまくいきそうには思えないですね。
 最初の安倍内閣は、例えて言うならお友達どうしで立ち上げたベンチャー企業のようなものだったと思います。仲良しグループで作った会社の経営が、思ったほど簡単ではないと壁にぶち当たるのと似たようなことが、当初の安倍内閣にも見られたのではないかと思うのです。
 なんだかんだ閣僚の不祥事が発覚し、経験不足が露呈してくると、まわりの年寄りたちは「やっぱりな。そら見たことか。」と言って安倍さんをナメはじめる。でも、自分の理想に燃えて作った会社(内閣)だから、そう簡単に社長(首相)をやめるわけにはいかない。企業経営だって政治だって、理想だけではどうにもならない部分があるというか、そっちのほうが現実的には対処に時間も気苦労も大きいわけで、ちょっと「最初思ったのとちがうなぁ」と、彼自身も感じていたのでしょう。

 で、にっちもさっちもいかなくなって、仕方なく実務経験豊富なお年寄りたちを入閣させて、当面の苦境を乗り切ろうとしたのが、安倍改造内閣ではないでしょうか。
 けどね、そんなことで乗り切れる状況ではないと思います。企業だってここまで顧客(国民)の信頼を失ってしまったら、経験豊富な役員(閣僚)を迎え入れたからと言って、簡単に再生できるものではないです。最高責任者が辞めるのが普通ですよ。

 安倍さんはこの改造内閣で「再チャレンジ」をするなどと考えているようですが、こんな小手先の改造で「再チャレンジ」なんてできるはずがありません。ここは一度身を引いて(会社だったら解散して?)、捲土重来を期すというのが「再チャレンジ」なんじゃないかと思うのですが、どうも彼はそうは思っていないらしいですね。
 いずれにしても、この内閣の寿命も長くはないでしょうね。

ワンセグ通販は拡大するのか

 ワンセグ携帯でTVショッピング。これを「放送外収入」アップのために強化しようと、TBSが新技術を取り入れたそうです。

 そもそもワンセグのデータ放送は、インターネットの規格とは違うので、ワンセグで番組を見てショッピングをしようとすると、今ままではWEBサイトにアクセスするために放送を見れなくなってしまいました。
 その問題を解決するために、既存のモバイルサイトのコンテンツをワンセグのコンテンツとして変換するためのゲートウエイサーバを導入。TBSショッピングの商品情報を番組の映像と同時に表示できるようにしたのだそうです。

 さて、TBSのこの作戦は成功するのでしょうか。現在ネットショッピングのモバイル(携帯電話)利用は伸びてきています。ワンセグ携帯も普及し始め、テレビ番組と連動した携帯ショッピングの需要は、それなりに期待できそうです。
 ワンセグは2008年までは、地上波とサイマル(同じ番組編成)放送です。ですから、放送局にとっては一般的な広告(CM)収入は期待できません。勝負はその後ですね。ワンセグの独自番組放送が認められるようになった時点で、どれだけ魅力的なコンテンツを提供できるか、そしてテレビショッピング番組以外で、いかに番組と関連性の高い商品(たとえばドラマで出演者が身に着けていたアクセサリーとか、使っていた小物とか・・・)をそろえて、ストレス無く買い物ができるかが決め手になるのではないでしょうか。
 今後の動きに注目していきたいと思います。

[記事リンク]通販事業の強化に注力するTBS,ワンセグ番組の充実が通販サービスの利用者数を左右?:ITpro

それぞれの「その後・・・」

 過去のエントリーでとりあげたニュースの「その後・・・」が続々と報じられています。

 地震による部品工場の被害によって停止していた、自動車生産が本格的に再開されたようです。しかし、この影響でなんと日本の自動車各社は11万台の減産を余儀なくされたということです。う~ん、これほどの影響がでるとは・・・

ニュースリンク: NIKKEI NET:自動車生産、本格再開へ・中越沖地震、減産11万台に

 ついに宮崎シーガイアのオーシャンドームが閉鎖されるそうです。日本各地のテーマパークなども、経営がうまくいっているところは数少なく、地方リゾートや観光娯楽施設はどこも苦戦を強いられているようです。インターネットで世界の距離は縮まったのに、やはり物理的にどこかへ出かけて行くということについては、なかなか急には便利にならないものですね。

ニュースリンク: asahi.com:宮崎市の「オーシャンドーム」、9月末で閉鎖 - ビジネス

 ブックオフの坂本前会長、やっぱり「クロ」だったようですね。どうもトップが一代で築き上げたというような企業の場合、ガバナンスというか社内のチェック&バランス機能がきちんと働いていないことが多いように感じます。どうしてなんでしょうね。優秀なひとの陥りがちなワナなのかもしれません。

ニュースリンク: ブックオフ調査委が最終報告、坂本前会長のセクハラなど認める - ニュース - nikkei BPnet

カンバン方式の盲点

 トヨタ自動車が今年上半期の世界販売台数でGMを抜いてトップになったというニュースの裏で、新潟県中越沖地震で被災した自動車部品メーカー「リケン」からの部品供給がストップし、国内自動車メーカー全12社が、一部または全部の操業停止に追い込まれたという報道がありました。

 自動車メーカー各社はこの事態に対し、総勢650人にもおよぶ復旧支援要員をリケンの柏崎工場へ送り込んだそうです。実際リケンは、ピストンリングの国内シェア50%、変速機のシールドリングで70%という重要な自動車部品メーカーであり、国内外の多くの自動車メーカーとの取引があります。
 ですから、リケンの工場生産がストップすると、自動車メーカーに多大な影響を与えるということは想像に難くありません。

 ただ、この影響をさらに大きくしてしまったのが、トヨタにはじまり日本の自動車メーカーの国際競争力を高めてきた「カンバン」方式だというのは、ちょっと皮肉ですね。
 「カンバン」方式というのは、ご承知のとおり「必要なときに必要な量だけ」部品調達することで、部品在庫を極限まで減らし、効率的な生産をするためのシステムですね。英語ではJust in timeシステムと呼ばれています。
 ところが、生産予定量にあわせた最小限の部品在庫しか持っていないわけですから、今回の地震のような不測の事態が起こったときには脆さを露呈してしまったということです。特に今回のリケンが製造している部品は、ほとんど車種ごとに設計された高度な技術が必要な部品ということで、他社から臨時供給を受けることが難しかったといいます。

 今回の新潟県中越沖地震では、東京電力の原発の問題にしてもそうですが、企業におけるリスクマネジメントの重要さと難しさを感じました。
 それにしても、国内の全自動車メーカーがそろって工場復旧支援に駆けつけるというのは、とても日本的な互助文化を感じますね。また、地震の株価への影響などを見ていても、自動車産業が今でも日本の重要国際産業なのだということを改めて認識させられました。

リンク: asahi.com:操業停止、自動車全12社に 部品メーカー被災で - ビジネス

リンク: asahi.com:復旧急げ、自動車業界650人集結 柏崎の部品工場へ - ビジネス

著作権ビジネスにからむ2つの海外ニュース

 今日、同時に目にした2つの海外ニュースを見て、いわゆる著作権ビジネスの将来について考えてみました。
 そのニュースというのは、以下の2つなのですが・・・

asahi.com:プリンス、発売前のCDを新聞付録に 業界猛反発 英 - 文化・芸能

2007年07月16日08時39分

 米人気ポップス歌手プリンスの最新CDが、発売に先行して15日付の英日曜紙メール・オン・サンデーで「付録」として無料提供されたことに、音楽小売業界が猛反発している。

 英国の新聞業界では販促のため、旧作のCDやDVDが付録として提供されることも多いが、著名歌手の発売前の作品の配布は「史上初」(同紙)。音楽のネット配信に押され、CD販売の不振に苦しむ小売業界にとって、こうした動きは死活問題になりかねないが、「新しい音楽流通の形態」と評価する声もある。(時事)

asahi.com:「ハリポタ」最終巻の秘密守れ 24億円投入の大作戦 - 文化・芸能

2007年07月16日08時40分

 21日発売予定の世界的ベストセラー「ハリー・ポッター」シリーズの最終巻「ハリー・ポッター・アンド・ザ・デスリー・ハロウズ(ハリー・ポッターと死の秘宝=仮題)」の内容が発売前に漏れるのを防ぐため、1000万ポンド(約24億8400万円)掛かるとされる大作戦が展開されている。15日付の英紙サンデー・テレグラフ(電子版)が報じた。(時事)

いわゆる知的財産権と呼ばれるものにはいろいろな権利が含まれていますが、その中でも「著作権」は一般にも馴染みの深いものかもしれません。
 法律上の著作権には、思想・感情の創作的表現を保護する「著作権」と、実演・レコード・放送・有線放送を保護する「著作隣接権」とがありますが、後者の「著作隣接権」というのがわかりにくいですよね。実際の原作者に属する権利である「著作権」は、普通に考えてその作者のオリジナリティが保護されるべきだというのはわかりやすいですね。「著作隣接権」というのは、たとえばミュージシャンの演奏とか俳優の舞台演技やその演出などが、(楽曲や劇の作者でなくても)ライブはもちろん録音録画や放送を含め保護されるということなのですが、ちょっとわかりづらいところもありますね。

 さて、上記2つのケースですが、プリンスのCDについては著作権者であるプリンス本人および著作隣接権を有するレコード会社は、それを販促に利用した新聞社からの相応の支払いがあるはずですから、特に困らないし著作権が侵害されたわけでもありません。しかし、それによってCDの売上減少が予想される小売業界にとっては、とんでもない話だというわけですね。
 一方のハリポタに関するニュースは、法律上の著作権そのものではなく、著作権によって得られる実質的な利益を守ろうとするものです。新作のネタバレ防止に1000万ポンドをかけることで、期待感を煽って発売初期の売上増を狙おうという販促的な意味合いが大きいと思います。こちらは、著作権者だけでなく小売業者にも利益をもたらすのでWIN-WINと言えるかもしれません。もちろん投資額に見合った売上がもたらされればの話ですが・・・

提供スポンサーのメリットって?

 昨晩のテレビ東京「ワールドビジネスサテライト」の中で放送された「ハイライト」コーナーのテーマは「ビール各社の商品開発・物流新戦略」でした。番組自体は、ビール業界のさまざまな取り組みが紹介されていて、それなりに興味深い内容でした。

 そして、このコーナーが終了してスタジオの出演者たちがコメントを述べているときに見てしまったのが、ちょっと不思議な光景でした。
 スタジオの映像にかぶせて、画面の下のほうに提供スポンサーのテロップが流れたのですが、その中にあったのが「Sapporo」のロゴマークです。
 実はこのコーナー、最後はキリンビールの話で締めくくられていました。全体を通してもアサヒとキリンが主役になっている構成だったと思います。なのに「Sapporo」の提供ロゴが流れていたことに、ちょっと違和感を感じてしまいました。インターネットのニュースサイトでは、ときどき目にする光景なのですが(下の2つのエントリーへのリンクをご覧下さい)、テレビ番組ではもっと提供スポンサーへの配慮がされていると思っていたので意外でした。
 なんだか、これだと提供スポンサーのメリットって何なのかちょっとわからなくなってしまいますよね。純粋なニュース報道では仕方ないと思いますが、特集コーナーなのですから、もう少し角度を変えた取り上げ方もできるのではないのでしょうか。
 もちろんメディア(テレビ局)がスポンサーに媚びる必要は全く無いと思いますが、民放が営利企業である以上は「顧客への配慮」の範囲で、もっとサービスをしても良いのかなとも思うのです。

リンク: 三人寄れば文殊の知恵: ニュースサイトでこんな珍事
リンク: 三人寄れば文殊の知恵: またまた見てしまいました

久間防衛相の辞任劇

 このネタで、あらためて安倍内閣の危機管理能力の欠如が露呈してしまいましたね。あらゆる突発事件に対しての、安倍首相の初動対応のまずさが目立ちます。

 今回の久間防衛相発言の内容についての論議(憲法改正問題を含め、言いたいことは山ほどありますが・・・)は、また別の機会にゆずるとして、どうも一連の安倍内閣の失態を見ていると「コミュニケーション」の問題なのではないかと感じたので、少しその話をしてみたいと思います。

 安倍内閣が、国民に対するコミュニケーションが下手だということは以前にも指摘したと思いますが、それに加えて閣内や自民党内・与党内のコミュニケーション不足も、大きく安倍内閣の足を引っ張っているのではないかと思います。
 そもそも、なんであんなにも安倍内閣の閣僚たちが次々と失言を繰り返すのでしょうか。最近、企業の相次ぐ不祥事が明るみに出るたびに、盛んにコーポレート・ガバナンスの問題が取り上げられますが、安倍内閣は政府内ガバナンス(英語だとガバメント・ガバナンスって言うのかなぁ?-笑-)がうまくいっていないのではないかと思うのです。政府内(閣内)に、閣僚の言動についてのチェック&バランス機能が働いてなさそうだし、首相のビジョン(そもそそも「美しい国」とか、わけわかんないことを言っている安倍さんには明確なビジョンなんてなさそうだが・・・)に沿って全閣僚が同じ方向を向いているとも思えないし。政府内(閣内)ガバナンスもろくにできない人に、国の政治を任せられるわけないですよね。今どき中高生だってそう思ってますよ

 さて、話をコミュニケーションにもどしますが、そうしたガバナンスに必要不可欠なのが、きちんとした「インナー・コミュニケーション」のしくみです。政府も企業も同じだと思うのですが、外に向けてのコミュニケーション(広報)活動はもちろん大事なのですが(安倍内閣はそれも下手ですよね)、内に向けてのインナー・コミュニケーションがうまくいっていないと、様々な問題を誘発します。端的に言ってガバナンスが効かなくなるのです。安倍首相がいわゆる「官邸主導」型の政治を目指すのなら、ガバナンスの持つ意味は非常に大きいはずです。言い換えれば、コミュニケーションの下手な内閣には、そんなの無理な話だということです。

 コミュニケーションのプロとして、ひとこと(でもないけど)安倍内閣の脆さについての見解を述べてみました。

リンク: asahi.com:久間防衛相が辞任 「しょうがない」発言で引責  - 政治

リンク: NIKKEI NET(日経ネット):社説・春秋

30歳未満の離職率は29.2%

 2007年版の「青少年の現状と施策」(青少年白書)によると、30歳未満の離職率は05年に29.2%と全労働者(17.5%)を10ポイント以上上回っているそうです。

 NEETやフリーターなどと、いろいろ批判を浴びる若年層ですが、彼らから未来への希望や、働くことの意義を奪ってしまったのは、いったい誰なのでしょうか。「今の若者は我慢が足りないから、すぐに仕事をやめてしまう」などと嘆いているオジさん達は、なんにもわかってないですね。今までの年功序列、終身雇用制度の中では、若いときには思うような仕事を与えられず、楽しくはなかったかもしれませんが、我慢して会社を辞めなければ、将来の収入アップは約束されていて、生涯賃金や年金もちゃんとソロバンはじけたわけですよね。
 それに比べれば、今の若者たちには、約束された未来など何ひとつないといっても過言ではないでしょう。私は5年ほど前に、あるネットベンチャー企業にいましたが、そこで一緒に働いていた若者たち(ほとんどが20代でした)は、退職金もなければ残業代も出ない会社で、とても生き生きと働いていました。それは、温度差があったにせよ、ネットを通じて生活者に何かを提供したい、自分達の技術やアイデアで世の中を豊かにしたいという「夢」や「希望」を持っていたからだと思います。そういうものがなくて、ただ「ブラブラしてないで働け!」と言っても無理な話です。その辺を、もっと人生の先輩たちは考えなければいけないのではないでしょうか。

 さらに言えば、彼らの育ってきた時代(社会)や教育にもいろいろ問題があると思うのですが、その話はまた別の機会にできたらと思っています。

 この問題が「ようわからん」と思っているオジさんたちは、とりあえず以下の参考図書2冊でも読んでみてください。

参考図書: 若者はなぜ3年で辞めるのか? 城 繁幸
参考図書: とてつもない日本 麻生太郎

リンク: NIKKEI NET 30歳未満の離職率3割に迫る・青少年白書-主要ニュース
リンク: asahi.com:ニート8割「働きたい」 でも6割が「対話は苦手」 - 暮らし
リンク: asahi.com:フリーター・ニート249万人 3年連続減 青少年白書 - 暮らし

TBSの買収防衛策

 TBSの株主総会で、買収防衛策導入が可決されたようですが、楽天は今後どういう対応をしてくるのでしょうか。ちょっと注目しています。

 そもそもテレビ局というのは、今後ますます発展するビジネスではないですよね。いろいろな規制に守られて利益を上げてきた産業ですからね。
 そういう意味では、根本的に経営体質を変えていかないと、テレビ局の企業価値は高まらないと思います。今までは規制に守られた安定した業績と、所有不動産の価値などが評価されて、それなりの株価をつけていた感があります。現在のビジネスモデルそのものに将来的な魅力がないのであれば、何か新しい価値を見つけないと見通しは暗いですね。

 そんなテレビ局に楽天はどんな価値を付加できるというのでしょうか。そのあたりがはっきりと見えないんですよ、三木谷さん。仮に楽天がTBSに対して支配的な株主となったとして、両者の事業にどんなシナジーが生まれるのでしょうか。普通に考えて、楽天側にはメリットがあると思いますが、TBSの企業価値が高まるとは思えません。楽天イーグルスやヴィッセル神戸の試合を独占放送したところで、全国的に人気のあるチームでもないし視聴率取れないでしょうし、TVショッピングだってねぇ。インターネット関連企業と組むのだったら、通信事業者とかのほうがメリットありそうだし。

 今のビジネスモデルのままでは、今後テレビ局が苦難の道を歩むことは間違いないと思うのですが、楽天が何かすばらしい改革ビジョンを持っているとはとても思えないのです。今の形のまま、ただ単にコストカット(人件費とか制作費とか?)をして、とりあえず今以上の利益を生むようになって株価が上がったら売り抜けることくらいしか出来ないんじゃないかな。

 テレビ局の改革は、やはりテレビ局自身がもっと危機感をもって、内部からのパワーで行わなければならないというか、避けられない道だと思うのですが・・・

リンク: asahi.com:TBS株主総会、買収防衛策導入を可決 - ビジネス

リンク: asahi.com:TBS防衛策、6割超の賛成を確保 楽天へ対抗 - ビジネス

ブックオフ

 ブックオフの創業者、坂本孝会長が辞任というニュースが流れていました。コムスン、NOVAと有名起業家がからむ不祥事がいろいろと話題になっていますが、今度は坂本会長が不正経理事件の引責辞任ということになりました。
 坂本氏といえば、50歳を過ぎてブックオフを起業し、学生に店をやらせたり、パートのおばさんを現場から社長にまで抜擢したり、いろいろな話題を作ってきましたよね。なかなか面白い人だと思っていたのですが・・・

 たしかに「時代の流れに乗って成功した起業家が、にわか成金になって身を持ち崩してしまった」というストーリーは、「平凡がいちばん」と考えている多くの日本人には「やっぱりね。地道に汗水たらして働くのが一番さ」といった感覚で受け止められがちだと思います。
 でもね、そういう考え方って、一部の何もしないで(利権だけで)儲けている金持ちたちを喜ばせているだけのように思うんですけどね。どうもこの国では、何か新しいことをしようとすると、古い体制や利権を守りたい抵抗勢力が、寄ってたかってバッシングしているように見えます。そんなことでは、日本の未来に希望が持てないと思うのは私だけでしょうか・・・

クラシック・コンサート

 今日は、ブルーノ・カニーノさん(pf)&中村ゆかりさん(vn)のデュオリサイタル@紀尾井ホールへ行ってきました。このお二人のデュオを聞くのは3回目ですが、今回は曲目もバッハ、ベートーベン、フォーレ、ラヴェルと幅広い時代から選曲され、面白い試みだと思いました。紀尾井ホールはとても良いコンサート・ホールですね。とても気持ちよく音楽を聞くことができました。

 さて、コンサートの感想とは別にいつも思うことですが、こうしたクラシック・コンサートのPRとかは、どうなっているのだろうと気になります。このコンサートは「中村ゆかり後援会」の主催で、もちろん後援会員、中村さんのファンの方々へは事前に通知されていると思うのですが、一般にはクラシック専門雑誌やコンサート会場で配布されるチラシなどでしか、公演情報は出回ってないように思います。年季の入ったクラシック・ファンは別として、一般の人たちには超有名演奏家のコンサート情報以外はほとんど知られていないでしょう。もっと気軽にクラシックの生演奏を楽しめるようなしくみ、特に情報PRのためのコミュニケーションを考えないといけないのではないでしょうか。

 同時によく話題になるのが、日本はアーティストが育ちにくい環境だという話です。音楽家、画家、ファッションデザイナーなど世界で活躍する日本人は数多くいますが、彼らの多くは海外で学び才能を開花させています(中村ゆかりさんも16歳で渡欧されています)。どうも、そうした才能ある日本人を育てるインキュベーション・システムが整っていないように感じます。日本で起業家が育たないと言われていたのも同じような理由からかもしれませんが、私が思うに日本人は「与える」ことはできても「育てる」ことが下手ですね。国内で若い才能ある人材を育てるのも下手なら、海外援助にしても資金供与、技術供与はできても地場の独自の産業や技術力を育てることに本当に貢献しているとは思えません。

 文化にしても科学技術にしても、様々な分野で新しいものを生み出す力をつけること、そういうことができるような人を育てる教育が、この国の将来にとってまさに必要なのだと感じます。西欧諸国からモノマネ猿と揶揄されていた時代を、未だに脱却できていないのかもしれませんね。

味の素、カルピスの完全統合

 味の素カルピスを10月1日付けで完全子会社化するというニュースが出ていましたね。発表されたプレスリリースには、両社のシナジーについてなどがコメントされていました。最近、食品業界のM&Aは何かと話題になっていますが、いわゆるファンドによる買収ではなく、事業会社どうしの経営統合には、マスメディア広告においても「効率化」メリットがあります。

 一般にマスメディア広告(特にテレビ、新聞)においては、広告主ごとの契約単価というものが存在します。基本はボリュームディスカウントの性格が強いのですが、必ずしもそれだけではありません。いわゆる老舗ブランドには有利な料金設定が適用される傾向があります。そもそもは「安定広告主」である伝統大企業を大切にしようとしていたからだと考えられますが、最近では、様々な意味でそういう企業が安定しているとも限らないのですけどね。雪印の例などが典型的な事例ですね。

 さて、事業会社どうしの経営統合に広告費用の効率化メリットがあると書いたのは、大企業広告主と統合されることによって、有利な料金設定の恩恵を被ることができるからなのです。カルピスは味の素同様に伝統企業といえる広告主なのでなんともいえませんが(と言うより、すでに味の素と同様の条件で広告料金が設定されていると想像されます)、たとえば外資系の会社が日本の伝統企業と経営統合あるいは資本提携するようなケースがわかりやすいと思います。一例をあげると、フランス車ルノーの広告を、日産自動車が広告主となって発注するというようなことです。ルノー単独では、広告出稿量もさほど多くはないですし、新規広告主として定価に近い料金設定になるかもしれませんが、日産自動車は大手安定広告主ですから、かなり低い契約単価を持っているはずです。ですから、それを適用してもらうことで広告費を効率化できるというわけです。

 こういった経営統合が増えると、広告主の数が減って、マスメディアも旧式の「マージン」商売をしている広告代理店も儲けにくい状況が生まれてくると思います。

コムスンの処分

 コムスンに対する処分が話題になっています。コムスンといえば、あの折口氏率いるグッドウィルグループの中核企業であり、また多額の広告費を使う大手広告主としても業界で注目される存在です。コーポレート・ガバナンスといった観点からも何かと話題になる今回の一件ですが、少しコメントをしてみたいと思います。

 今回の処分自体は妥当なものであると私も思っています。また、通達を骨抜きにするようなグッドウィル側の対応に、世間の目が厳しいものであることも理解できます。しかし、そもそもは行政に一番の問題があったのではないかと思うのです。

 介護保険という制度を作ったこと自体、またその見直しを図っていることについては、それなりに評価してもよいと思うのですが、制度だけができても、その受け皿が整備されていなかったという当初の片手落ちな状況を考えると、見方が変わってきます。
 とにかく、全国どこでも介護保険の恩恵にあずかれるように事業所網を広げたコムスンは、少なくとも当初の段階では行政の穴を埋める貢献をしたわけです。その後、事業所の統廃合などを繰り返し、サービスの質が低下したとも指摘されていますが、私企業である以上赤字経営をいつまでも続けることはできないわけで、そうなる前に他の業者の育成や自治体によるサービスの充実などを、政府がきちんと誘導すべきだったと思います。

 今回処分の対象となった不正については、決して許されるべきことではありませんが、この制度を維持するために、民間の介護事業者に多くを頼っていることも否定できない事実です。もちろん、コムスンは先行者利益をずいぶんと享受しているかもしれませんが、そもそも行政に代わって介護インフラへの投資をしをしてきたことを考え合わせれば、行政にも反省すべき点は多々あると思います。国民の納得を得られる処分も重要ですが、なにより現在の利用者が困らないような対策を最優先に考えるべきではないでしょうか。

六本木ヒルズクラブで番外セッション

 昨晩、六本木ヒルズクラブでRoppongi Bizセミナー「はじめてのM&A、コーポレートファイナンス」シリーズの番外編 兼 懇親会なるセッションが開かれ、参加してきました。

 私はこのセミナー自体には参加していなかったのですが、六本木ライブラリーつながりで以前お会いした、セミナーの講師の保田隆明さんと田中慎一さんに再開できることを楽しみに出かけてきました。今回はゲストとして、あの岩瀬大輔さん(ネットライフ企画 副社長)もいらっしゃってのショートセッション&懇親会ということで、たいへん盛り上がっていました。

 懇親会では、岩瀬さん、保田さんともいろいろお話できましたし(時間がなくて田中さんとはごあいさつだけになってしまいましたが)、他の参加者の方々とも交流ができて、とても楽しい会となりました。都市塾やライブラリーでご一緒している方々も多く参加されていました。

 岩瀬さんのネット保険会社構想は、ほんとうに夢があって楽しみです。再編が進む生保業界に、これから新たな保険会社を作って乗り込もうという大胆な発想には圧倒されます。私もとても大きな勇気をもらったような気がします。

リンク: ちょーちょーちょーいい感じ(保田隆明さんのブログ)

リンク: 今日もいいこと日和(田中慎一さんのブログ)

リンク: 生命保険 立ち上げ日誌(岩瀬大輔さんのブログ)

アーク都市塾38期開講

 35期より連続4期目となった「アーク都市塾」の受講が始まりました。今期(38期)は村木徹太郎氏を講師に迎えての「企業バリューアップ戦略コース」を選んでみました。
 企業価値向上の為の財務・経営戦略とプランの立案というテーマのコースで、財務系の知識・実務経験に乏しい私としては、かなり難しいコースを選んでしまったなぁという感じです。同じコースの受講者の方々も、多方面のバックグラウンドをお持ちで、今までのコースとは少し違った雰囲気です。有意義な4ヶ月間になりそうで、とても楽しみです。

ネットプライス

アーク都市塾のゲスト講師として講演された佐藤社長のご紹介で、ネットプライス社を訪問しました。毎週700種類の販売品目を入れ替え一週間で売りつくすという、すごいネット販売ビジネスを運営している会社です。オンライン・ショッピングは対面販売とちがい、売り手と顧客がお互いの顔を見ることができません。しかし、ネットプライスは「買い物ほど面白い遊びはない」というコンセプトのもと、顧客にショッピングのエンターテインメント性を提供し、そのかわりに顧客のさまざまな暗黙知を引き出しています。これは使える!と思いました。何にって?決まってるじゃないですか。私のコンサルねたにです(笑)

第一回目の決算

決算書作成のために、税理士さんと打ち合わせ。
第一期としては悪くない業績であったと思います。しかし税金に関する法律というのは、なぜこのようにわかりにくいのでしょう。一般常識では判断できないことばかり。われわれのようなスモールカンパニーでも顧問税理士はいたほうがよいのか?答えはYESだと思います。今の時代、自分の専門でないことはとりあえずアウトソーシング、というのが正解なのではないでしょうか。そうでなければ、われわれも仕事がなくなってしまいますしね。

経営戦略会議

今日は那須のアールグレイでオフサイト・ミーティング。内容は今期の経営戦略について。

前期(第一期)は結局メディア関連の事業しか、実質的には行えませんでした。今期は、この一年間に出会ったいろいろな方々とのコラボレーションで、定款の目的にもあげている他の事業を展開していきたいと考えています。特にインターネット関連事業である「お酒の総合サイト」はぜひ今期中に立ち上げたいと思っています。残念ながら前期には活用しきれなかったIT、インターネット関連の知の資産を、今期は生かしていきたいと思います。